四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
MATAEMON'S THINKING BLOG
少し話が前後してややこしいですが、昨日の午前中に訪問したViveros Canos社の訪問について書かせていただきたい。
早朝、アリカンテを出発。車でバレンシア方面へと向かう。途中車の入れ替えなどを行い、お昼前にバレンシア地方にて展開するViveros Canos社の訪問をさせていただいた。
Viveros Canos社はスペインにおいてユッカやアガベ生産を手掛けた先駆者であり、最高品質の植物を出荷する草分け的存在のナーセリーである。ありがたいことにバラエングループは長年Canos社の日本総代理店をつとめさせていただいており、スペインにおいてかけがえのないパートナーである。そのためスペイン訪問の際には、用事の有る無し関係なしに訪問をさせていただいている。
Canos社のほぼ全面を切り盛りするエレナさんは、私たちが予定より少し早く到着したのと、現在子育て奮闘中ということもあり、未到着であったが、ここの写真のとても柔和なスタッフ方々が大歓迎でむかえていただき、早速圃場を拝見させていただいた。
まずはこのエリアから。ここはご存知の方も多いとは思うが、日本向けに用意された防虫や防塵を行い、養生するための隔離施設、通称又右衛門エリアである。Canos社はスペインにおいていち早く又右衛門エリアの導入していただけたパートナーである。
その中には、日本向けの準備が整ったユッカ ロストラータ“ブルースワン”が多く過ごしてくれていた。何を隠そう最近日本では一般品種名と混同されている場合も多いロストラータの“ブルースワン”は、同社がネーミングしたものであることを知っていただければ嬉しく思う。そしてその認知度があまりに高くなりすぎたため今では商標登録ができないぐらいになっている。ある意味すごいことである。
他には“メデューサ”と名付けられたブルースワンのマルチタイプも圧巻である。ではここにあると言うことは、今年はまだ日本にはしばらく来ないのか?と思われるであろうがそうではない。今コンテナ数台が日本に向けて航行中であるので、しばらくお待ちいただければである。
その他にもアガベなどが多く準備されている。アガベはじめどのような植物があるかについて写真で少しご紹介したいと思う。
いかがですか?高品質のものであることを理解いただけたと思う。これらは日本に向けて輸出可能であるココピートにて栽培されているため、根洗いが不要のため安心して日本に迎えることができる。アガベにとって根洗いは大きなストレスとなり、そのことで開花して、枯れてしまうこともあるので、ココピートで育てられているものは貴重である。
(注:アガベのほとんどの品種は開花すると、その株自体は枯れてしまいます。)
広い圃場を確認しているとエレナさんが到着されたので、事務所の会議室で情報交換と今後についてなどをお話させていただいた。そして引き続きお互いの協力関係をしっかり確認し、秋の展示会にての再会を約束して、ナーセリーを後にした。
今日の午前は次回にアップさせていただく予定のナーセリー訪問を行い、そこから車で約一時間、次の訪問地へと向かった。ここは昨年知り合うことができた実際に多くのオリーブ農場をもつ生産者で、展示会やエルチェなどで展開するナーセリーとは違う生産者そのものである。
彼らは自社農園のオリーブの中から、形や表情をみながら選んで掘り起し、ナーセリーなどに販売する川上の存在になる。ただ多くの生産者とは違うのは、彼自体ガーデンデザインも行うことから、植物への視点が他者と異なり、アーティストのようなセンスを持っている。
そして植物への想いやこだわりが強い魅力的な方である。では何故このような方に出逢えたのかというと毎年開催され特別招待を受けているイベルフローラというスペイン最大級の園芸展示会に参加していた時に、私の姿を見かけてお声掛けいただいたのである。
彼曰くこの地方のオリーブはアンダルシア地方のオリーブのどっしり感とは違い、様々な表情を持つのが特徴で、私にとても丁寧に1本1本説明を付加していただいた。オリーブ愛が強く、とてもこだわりの強い方である。
圃場を見学させていただいた後、ランチにパエリアとアロッソカルドッソを一緒にいただいた。その際にせっかくなので厨房においでと招かれ、薪をくめながら作るパエリアを見学し、とてもおいしくいただいた。
植物談義がつづき、その時に昨年何故、あれだけ多くの方が訪れている展示会にて、私を呼び止め、声を掛けいただいたのかを聞いてみると、多くの来場者の中でも、植物を見る時の眼が他者とは違いひときわ目立っていたため、失礼とは思ったが私に声掛けをいただいたのこと。その後私の活動をFacebookなどで見ていただいていたようで、さらに興味が深まり今回の訪問を心待ちにしていただいたとのことである。本当にありがたいことである。そして今回お互いが話すと植物に対しての考え方に多くの共通点があり、短い時間であったが今後についての夢を語り合うことまでできるようになった。
食事終了後は彼がひいおじいさんから受け継いだナーセリーの素敵な植物を特別に観に連れていっていただけた。彼からは素敵な提案もいただけ今後新しい取り組みを一緒にしていくことになる可能性が高い。今日3月15日は「オリーブの日」である。その日に相応しいお互いの記念日になった。そして年内の再会を約束し、かたい握手を交わして後ろ髪を引かれる思いでこの地を後にした。
その夜はサグントという街のひなびたホテルに泊まり、ラス・ファジャス(Las Fallas)で鳴り響く爆竹の爆音に何度も驚かされながら深夜眠りにつくことにした。さ~~スペインでの活動も終盤。引き続き頑張っていこう。明日も楽しみだ。
昨日今日とエルチェにて活動をすることになった。今まで私のブログを読んでいただいている方々はエルチェとはどういう所かはご存知の方も多いかと思いますが、最近又右衛門ブログを読み始めていただいている方のために念のため。
エルチェはナーセリーが多く集まる植木団地のようなものである。日本で言えば、千葉や安行、久留米、宝塚山本のようである。ただその一つずつが大きい。特にヤシで有名であるが、オリーブを扱っているナーセリーがほとんどで、その数百社とも言われている。
その中で輸出を行っているナーセリーも多い。ただ日本向けに輸出しているナーセリーは全体からすると多くはなく、10数社ほどが継続的、断続的に行っているのではないだろうか。ただその中でもしっかりした輸出を安定的に行っているナーセリーとなると、またその数は絞られる。
そのような中で数社から、私たちは日本総代理店を任せていただいており、また数社正規代理販売を委託いただいている。とてもありがたいことである。そして今回、私たちにご依頼いただいた方の植物や、確保している植物のチェックを二日間かけて行ってきたので、その一部を紹介させていただきます。
まずはオリーブ。コンテナいっぱいの背の高いオリーブ。魅力的である。ただ不安があるのは、上の葉をどのようにして剪定するか、管理が少し大変である。
このようなどっしりしたタイプ。とても安心感がある。
樹齢約600年の中型オリーブ。日本に来れば超大型であろうが、こちらでは中型ぐらいに感じる。他にもテーブルオリーブもしくはディスコオリーブと呼ばれるタイプ。実際にガラス天板を置いてのオリーブは何とも格好が良い。
極めつけはこのような超大型のオリーブも。樹齢約1500年ぐらいであろうか?日本では各社がそれぞれの基準で樹齢はしているので何とも言えないが、オリーブ自体のサイズでは恐らく日本でも最大クラスと言えるかもしれない。とても魅力的である。ただ今のところ動かすタイミングではないとのオーナーの言葉を受けている。またそれを暗示するかのようなオリーブからのメッセージを私も直接受けることになった。
ただ今後動かすタイミングが来たら、必ず又右衛門に依頼すると仰っていただいている。エルチェにおいて恐らく1番信頼されているであろうナーセリーのオーナーからそのような声掛けをいただけ本当に光栄である。
次にヤシではとても人気のブラヘア アルマータ。耐寒性もありシルバーがとても美しい。ただヤシは根を洗うと枯れてしまうことが多いため、私たちのテクニックを伝授し、新しいプロジェクトを行う予定。乞うご期待である。
ドラセナ ドラコ。まだまだ大きなものはたくさんあるが、日本向けにちょうどいい大きさである。ちょうどいいといってもかなり巨大であるが・・・
他にもいろいろあるが今日はこの辺で。続きは別の機会に。
2日間のエルチェ滞在活動の終わりには天使の梯子がかかっていた。
さ~~明日は北上していくつかのナーセリーの訪問である。引き続き頑張ってきます。
今日の行程はコルドバを出発し、途中いくつかのナーセリーにてミーティングを行い、夜遅くにアリカンテへと向かう予定である。
朝一番早いタイミングで、朝食をいただいた。ただここのホテルの朝食はパン一つと飲み物である。これだけではお昼までにお腹が空いてしまいそうなので、昨晩期限切れで捨てなければならないかもしれないものを、安全確認を行い充填。その後2日間お世話になったホテルを出発した。
アブラナの黄色とオリーブのシルバーグリーンのコントラストを楽しみながら車を走らせた。
その途中でいくつかのナーセリーを訪問させていただいた。そこにはこのような大きなオリーブや
背の高いイタリアからのオリーブなどが置かれていた。
特に他のナーセリーと比べて特筆することろはないが、可愛らしいポンポンタイプのオリーブには少し癒された感じがした。
他にはユッカはもちろんのことフィカス類
ブラヘアなどヤシ類が多く管理されていた。
アロエやサボテンなどが多く栽培されていた。
また他のナーセリーでは輸入対象にはならないが花鉢やコルジリネなど小型の植物も栽培されていて学ぶことが多く勉強になった。
いくつか周ったのち、途中で遅めのランチをいただくことにした。ここではスペインと言えば外せない野菜のアテチョークをいただき、この先は少しロングドライブになるので早めに食事を終え、再び出発した。
随分走った頃に雪山が見えてきた。シェラネバダである。美しい。この辺りは山ではスキーなどのウインタースポーツ、海では海水浴やマリンスポーツが楽しめると言う世界でも特異な地区である。
山頂には真っ白な雪。麓には菜畑の黄色や麦畑の緑、その中間のシルバーグリーンのオリーブ畑が拡がっていてコントラストがとても美しい。そのような光景を結構長く楽しみ、とにかくひた走る。
そして移動時間約7時間。おおよそ大阪~東京間ぐらいかそれ以上を走破し、アリカンテに到着。その頃には辺りはすでに暗くなっていた。そして時間も遅いのと日本のようにコンビニもないので、この日は夕食をいただくことはあきらめて、チェックイン完了後、部屋で非常食をつまんで日付が変わる頃のいつもより少し早い時間で眠ることにした。
今日一日長い移動距離であったが気になるものも見つけることができ有意義な時間となった。さて明日はバレンシア付近のナーセリー訪問である。これもまた楽しみである。
今回はコルドバ周辺のナーセリーを3社見学させていただいたので写真をアップします。
いかがですか?ナーセリーの大きさは100ha~200haと圧巻です。オリーブのサイズや形も様々です。連夜眠れずで、頭が回っていないので今日は手抜きの写真アップですみません。
昨日は移動に30時間以上かかり、その間は眠れなかったので遅いチェックインの後、シャワーだけ浴びて横になったが既に日付が変わっていた。
それでも、出発まではゆっくり眠れると思っていたが、眠りについてしばらくしてホテルの火災報知器が鳴り響き、起こされてしまった。そして結局、その後は寝付けずで朝を迎えることになってしまった。
外を見ると雨。中々降らないスペインでまたもや雨が降った。さすがレインマン又右衛門である。さすがのパートナーも驚いていた。朝食をいただいた後、マドリード駅へと向かった。
この駅には何度か来ているが、駅構内に植物スペースが広くあるのは素敵であると言える。
ただ植物の状態は前回より悪くなっており、少し残念ではあった。また植栽区域はテープで立ち入り禁止になっていたため、今後改修工事がされるのかもと思いながら列車の時間まで見学をさせていただいた。
Renfe(新幹線のような列車)の出発時間が近づいたので、手荷物検査を受けてプラットホームに向かった。スペインの列車は日本と違いX線検査があり、スーツケースやバックパックはもちろん上着も脱がなければならない。ちなみに私は以前、仕事のハサミを持っていたのを回収されてしまった苦い経験があるので、皆さんもお気を付けくださいませ。
Renfeは定刻に出発し、早い時は270km以上のスピードで進んでいく、途中はオリーブ畑やオレンジ畑の間を走っていく。
約2時間でコルドバ駅に到着。そこには、ナーセリーのパートナーが迎えに来てくれていたので、早速車に乗り込みナーセリーに向かった。
ナーセリーに向かう途中には緑が鮮やかな麦畑や、広大な菜の花畑が目に飛び込んでくる。前回訪問した時はひまわり畑が広がっていて壮観であったのを覚えている。
しばらくしてナーセリーに到着、いきなり魅力的な大きさのオリーブが目に入ったのでチェックさせていただいた。胴周りは9~10m。完全にフラットラックでしか輸入できないサイズである。見た感じは樹齢約1200年ぐらいであろうかと思う。とても興味深い。
これも中々大きなサイズである。横幅はあるが比較的厚みはないので、少しカットすればオープントップでも可能かもしれない。またデザインも良い感じである。
これは中々芸術的なフォルムである。根洗いは比較的し易そうだが、根の部分が少ないため根洗いのダメージを受けやすいかもなのでもう少しチェックしたいと思う。この他にも興味深いオリーブをいくつかチェックをし、パートナーとランチを食べることにした。
この他にもブドウ畑もチェック。ワイン用である。こちらでは樹の高さを60~80cmぐらいで栽培をするのがふつうである。そこで私たちが日本でのプロジェクトでワイン用のブドウ畑を検討していることを伝えると、スペインの鑑定書つきのとても優良な品種のブドウ苗を供給できると提案いただけたので早速持ち帰り検討をすることを伝えてきた。
初日としてのナーセリー現場視察を終えて、今後の取り決めなどについてテーブルディスカッションを行い、ホテルに戻ることにした。長距離移動もあったので周れる圃場は多くはなかったが、気になるものをいくつかチェックできたので満足の視察となった。
部屋で、今日の整理を行ったあと、パートナーとディナーに行く予定であったが、せっかくなので地元の仲間が集まるコフラディア(cofradia)に連れていってくれた。
コフラディアとはカトリックの聖人にちなむ講組織とのことで、その会場にはマリア様や日本でいうお神輿のようなものが管理されていた。ここには日本人は初めてと多くの人が歓迎をしてくれた。
まずはヴィノで乾杯。私はアルコールが飲めないので、舐める程度だけいただくことにした。
そしておつまみにソーセージなどのエンプディーノをいただいたが塩分は強めだが美味しい。
また生ハムや肉などをミルフィーユのように重ねロールしてあげているフラメンキーノという食べ物をいただいたが、とても美味しかった。
パートナーとその親友たちととても楽しく過ごすことができ、さらには歌のプレゼントまでしていただけ、とても素敵な時間を過ごすことができた。そうこうしているうちに日付が変わりそうになってきたのと丸2日ほとんど寝ていないので、今日はこの辺にしてホテルにもどり明日の準備をすることにした。
バタバタの1日ではあったが今日は想い出に残るとても素敵な1日になった。皆さんに本当に感謝である。さ~~明日もこの辺りで活動である。良い天気であることを願っている。
今回のスペイン渡航の目的は、いくつかある。その一つは新しいナーセリーの訪問、スペインで確保している植物のチェック、日本向け養生施設である通称又右衛門エリアのチェック、そして新たな魅力的な植物の確保である。
今日から約1週間、南へ北へとの移動が多く、このブログを書き進めることが難しいかもしれないがご了承いただきたく思います。その代わりと言っては何ですが、Facebookにて1日1回は写真をアップしていきたく思っていますので良ければチェックをしていただければ幸いです。
さて一昨日のタイから帰国後、荷物を入れ替えて、昨日一日運転免許の更新、国外免許の更新や資料作成など出発準備などでほぼ1日消費し、今朝まだ真っ暗な自宅を出発し、伊丹空港へと向かった。今回は伊丹空港から羽田空港そしてロンドン経由でマドリッドをめざす。
前回のタイでは出発時からアクシデント続きであったので、今回こそは失くし物落とし物などをしないように、慌てず急がず落ち着いて行動をすることをしっかり頭に叩き込み、出発をした。
まずは伊丹空港を定刻に出発、遅延もなく羽田空港に到着。ここ乗り継ぎは1時間強のため小走りで連絡バスにのりこみ、第3ターミナルに移動した。
土曜日だからか、春休みだからか、日本への観光客のリターンか手荷物検査場はかなり混んでおり30分ほどかかってしまい、到着して直ぐにヒースロー空港行の飛行機に搭乗することになった。
そしていつものお気に入りの非常口座席に座り、離陸待ちとなった。このフライトには多くの方が乗られ、ほぼ満席状態であったが、ありがたいことに私の隣は空席であった。隣が空席であれば、片道14時間強の到着まで間、フルにパソコンを開いてもモニターの明るさやキーボードの叩く音を気にせずデスクワークができるので本当にありがたい。そして羽田を定刻出発、前回のバンコク行のようなトラブルもなく、無事に離陸し、順調に北回りでヒースロー空港に向かった。
途中、少し苦手な機内食をいただいている間以外は、ほぼパソコンとにらめっこである。気がつけば窓の外は真っ暗である。
そして到着まで時間ぐらいになった頃、真っ暗な空が少し明るくなりかけて、よく見れば氷の世界が広がっているようであった。
さらに2時間、窓の外はすっかり明るくなって、目には真っ白な世界が飛び込んできてパソコンばかりを見ていた私は目が覚めるような眩しさであった。
到着2時間前に2度目の食事を終え、順調に航行、そして景色は田園の緑に変わり、しばらくしてヒースロー空港に到着することができた。
ヒースローでも慌ただしくターミナル移動して、定刻出発のマドリード行のイベリア航空機に乗り込んだ。
こんな感じで搭乗まではロスタイムなくとても順調だったが、離陸の滑走路の混雑か離陸に1時間ほどかかり遅れての離陸となった。おまけにこの飛行機は修学旅行か多くの学生が乗っておりとても騒がしく、多くの人が咳をしており、とても息苦しく感じた。さらに動きやすいために指定していた通路側の席を、友達同士で話をしたいのか、2度も代わって欲しいと言われ、最終的に出入りしにくい一番奥の席まで行くことになってしまった。
その上、彼らは機内でも騒ぐ、シートをたたくなど結構やりたい放題で、静かになったと思えば、邪魔になるほど大股開いて寝てしまい、おまけに後ろのシートに座る先生らしき女性は土足のまま私の肘置きまで足を延ばしてくるなど日本人とは大きな違いを感じるストレス満載のフライトとなった。彼らがスペインスタンダードであるかどうかは知らないが私は窓から観える夕焼けを観ながら一生懸命気を紛らわした。それでも何とか約2時間半の息苦しさに耐えて無事に着陸。
マドリード バラハス空港は新しくなったのか?長いターミナルを列車移動し、パスポートコントロールへ向かった。入国はとても空いていたので並ばずであったが、入国手続きするPOLICEが英語を喋れるか?と聞いてほとんどしゃべれないとはいったものの?「君は●●によく似ているね?」「どこにいくの?」「仕事は何をしているの?」など多くを聞いてきて私のパスポートにスタンプをおそうとした時にマダガスカルのビザをみつけて「これマダガスカルのビザかい?」と聞いてきて私がそうだよと答えると、彼は自分のスマホを取り出してパスポートを写メっていた。思わずエッって思ったけど、その時はマダガスカルのビザが珍しいのか?と彼の行動が面白く思えあまり気にならなかったが、後から考えると手元まで見えなかったので写真を撮っていたのがマダガスカルビザの部分か?私のデータのところかがわからず後で少し気持ち悪い気がした。ただ甘いかもしれないが彼の職務を信用しておこうと思う。
そしてやっと出られた出口では、現地スタッフであるMAKIKOさんが私の到着を迎えてにきていただいており、再会を喜び合い、夜も遅いのでタクシーに乗ってとりあえず宿泊施設へと向かった。ただ今回もそれでは終われなかった。タクシーのドライバーが2回もホテルを間違えて連れていかれたり、ホテルのカード決済が機器の不具合のため中々できなかったり、なんだかんだとチェックインにも時間がかかり、自宅を出て30時間弱でホテルの部屋に入ることとなった。
今回はストレスこそあったが前回のタイとは違い、まずまず問題なくマドリードまでくることができた。最後はバタついたが、まずまずの滑り出しである。引き続きこのような感じで活動できることを願いながら、明日早く列車での移動のため、今日は打ち合わせもせずに寝ることにした。さ~~明日からは気を入れ直して頑張ろう。
最終日は多くの生産地を周り、参加者みんなが汗だくになりながら、時間ギリギリまで各所を周った。
皆さんをホテルに送らせていただいて、私は一人帰国のためにスワンナプーム空港へと向かった。
出国時は遅延や失くし物など前途多難と思われるようなアクシデントが続いたが、滞在中は大きなトラブルもなく、予定通りの活動ができ、大きな成果を得ることができたと言える。
メージョー大学、カセサート大学など訪問時の移動の際には深井先生から多くの学びを得ることができた。
AlonAlon Jungle Townチームの移動中には、学びもだが常に笑顔や笑いが絶えず本当に楽しい時間を過ごさせていただくことができた。ご同行いただいた皆様には本当に感謝である。
そして今日皆様より一足先に帰国させていただくことができた。帰国時は何もトラブルなく帰ってきました!と言いたいところではあるが、前夜のディナーミーティングの際に会話に夢中になり過ぎて、今回の渡航で唯一の羽織る上着を置き忘れてしまったため、半袖での帰国となり、冷たい風が私の体を襲った。
おまけにタイで次の目的地へのお土産を買ったため、スーツケースだけでは入らなくなってしまい、持って帰るために街角で簡易なバッグを買おうと思ったのだが、何となくこのためだけにバッグを買うのは勿体なく感じてしまい断念。そのバッグの代用としてマーケットで土嚢袋を無料で譲っていただき、その中にお土産を詰め込んで帰国することにした。
さすがにターンテーブルに、土嚢袋が回っているのは、私は今まで見かけたことがない。おまけにその土嚢袋を半袖姿の男が担いで、日本に入国していく私の姿を多く人が不思議そうな顔をしてみている冷たいような視線を背中で感じてしまった。
ただこのようなことを除いてはほとんど問題なく帰国することができた。そして半袖のまま出社し、上着を持って再び打ち合わせへと出かけることになった。今回も何とか無事に帰ることができた。
さて明日1日で様々な準備を済ませて、スーツケースの荷物を入れ替えて再び旅立ちである。次こそは、出発である滑り出しを良い感じでいきたいと思っている。しっかり頑張ろう。
これで2024年 又右衛門 タイ紀行2月を終えます。次のタイは4月か5月。楽しみにしておいてくださいませ。今回もお読みいただきありがとうございました。またね!
今回のタイ訪問の大きな目的の一つである素敵な方々との、マーケット&生産地訪問を、最終の2日間で行った。
今回、バンコクでご一緒いただいたのは、「AlonAlon Jungle Town」というとても魅力的なプロジェクトを起ち上げられた那部様と建築設計に携わられるROOM810の方々である。
AlonAlonさんは、障がいをもたれる方々を胡蝶蘭やマンゴ栽培をはじめ植物とかかわりあいながらの就労し、社会進出の道を切り拓いていく素晴らしい活動をされている方である。その活動については私のようなものが語れるものではないので、是非同社の活動をネットなどで拝見されればと思う。
そして昨年「AlonAlon Jungle Town」構想を起ち上げられ、そのプロジェクトの植物に関わるパートナーとして又右衛門を選んでいただき、今回はそのプロジェクトに必要な植物の選択や、デザインに反映させる参考のために、デザインを担当とする方々とともタイにて活動をさせていただいた。
初日午前は、バンコクにて植物園&カフェを展開する著名なところを数か所見学。
午後はマーケットなどを見学していただいた。そしてその夜は、デザイン案を前にディナーミーティングを行わせていただいた。
2日目は郊外の生産地にてシンボルツリー候補探しを行った。
その後は、前日とは異なる地方のマーケット数か所を見学いただき、実際に導入していく植物の品種や大まかなサイズの選定などをいただくことができ、お互いが大きくイメージを前に進めることができたといえる。
後は、私たちが現地の活動として選定いただいた植物をマーケットで買うのではなく、タイ国内にて状態の良いものを生産地から直取引を行い、価値あるものをお届けしていくことになる。
OPENは年内の予定であるが、その時に合わせてパーフェクトな仕上がりをめざすのではなく、多くの皆さんが関わり、日々植物とともに成長していくような取り組みを行い、経年とともに素敵なものにしていこうと言う考えである。
今まで国内外で大小の多くの植栽に関わらせていただいてきたが、この施設は他とは異なる部分も多くある。
何といっても、ここには植物の生長には肥料よりも欠かせない「愛」がいっぱい注がれていくであろうと思う。きっと素敵な施設になるであろう。とても楽しみである。
サボテンの希少性については、正直あまり知識がないが、そのような中でも、いくつか人気種を見かけることできたのでご紹介を。
日本では高値で取引がされている品種もある。大きなサイズであれば数十万円のものもある。趣味家にとってはワクワクするものも多くあるであろう。
これはドルステニア・ギガス、個性的な個体がいっぱいあった。
またパキポも交配種も含めて興味深いものが多くある。
これは人気のピークは過ぎたであろうがオペルクリカリア・パキプス。以前マダガスカルで自生のものを多く見てきたが、未だに続くハンティングで現地では随分減ってきたようである。ただそのハンティングされたものが多く、日本に来ているという現実があり、正直残念な気持ちである。数年前に訪れた際の、保護活動を進めるべきとの話をしたのだが、中々難しい問題もあり未だに採取が続いているとのこと。
植物家としてはまずは保護をしなければと思うが、現地で生活している方々の意見もあるであろうから、きちんとしたルールを作り、植物と地元の方々の生活の両方をまもることができる制度をつくることを切に願うばかりである。