四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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今回は、以前に届けた植物の定期健診と、別件の委員会へ出席するため都内に。
いつもの伊丹空港発の初便で羽田へと向かう。今回は窓側の席が空いていなく少し残念。そういう時に限って、富士山が綺麗に観えていますと機内のアナウンスが流れる。年間100回近く搭乗していても、毎回違う景色を観ることができるのは楽しみのひとつなので、少し寂しさを感じながら、定刻に羽田空港に到着した。
簡単な打ち合わせを行い、昼からは都内から近くのテーマパークへ植物の調子を確認しに移動した。
植栽から約1年半。しっかり葉も出し元気でいてくれる姿をみてホッとすると同時に、スタッフの皆さんが愛情をたっぷり注いでくれていることを確認でき、とても晴れやかな気持ちになった。
そして次の日は、2022年に開催されるアルメーレ国際園芸博の日本国屋内出展実行委員会会議に出席のために霞が関へと向かった。
アルメーレ国際園芸博は10年に1度オランダで開催されるフロリアードでもあり、2022年の開催に日本が招待され出展する。10年前のフェンローで開催されたフロリアードに行ったことを懐かしく思い出しながら、雨上がりの霞が関を歩いた。
中央合同庁舎に到着し、受付を済ませて会議室へと向かった。そこには開催20分前であったが花き園芸業界において重責を担っている協会の代表がすでに到着されていた。
定刻に農林水産省の上席の挨拶に始まり、柴田座長の進行によって議事は開催された。そして各委員から活発な意見が出され、私もアルメーレの展示に対して考え方の共有化や再確認、2027年に開催される横浜国際園芸博覧会につなげるための持論を述べた。
その後、議事は順調に進行し、貴重な意見交換がなされた後、無事定刻に終えることとなった。
今回の委員会に関わらせてもらうことで、自分自身も多くのことを考え、そして様々な分野で活躍される方々の意見を聞くことで多くを学ぶことができている。
2022年のアルメーレでどのような展示を行えるか?とても楽しみである。そして2027年の横浜国際園芸博会で各国から多くの方々を迎えることになる。
その時には日本人のもつ美意識や感性によって育まれてきた花き園芸に最新のテクノロジーが加わることにより、変化し成長を続ける日本の素晴らしい伝統を表現できればと思っている。
その時には又右衛門としてどのようなお手伝いができるかは、まだまだ分からないが、どのような形であっても、花き園芸の次世代につなげ、植物を愛する人びとが一人でも多く増えるような活動を国内外問わずできればと思っている。
厳しい世の中ではあるが、まだまだやりがいがあることが多くあると感じている。楽しみで仕方ない。
先日、住友生命保険相互会社発行の、企業の成長を応援する経営情報誌『OWNERS i(オーナーズアイ)』7月号内の【トレンド企業のリーダーたち】に掲載していただきました。
わざわざ都内から取材にお越しくださり、とてもありがたく、また、嬉しく思います。ありがとうございました。
今回のように花き園芸業界からピックアップしてもらえることは、業界にとって励みになるのではと思っています。
今、世界は植物(みどり)の力の必要性を再認識し、様々な取り組みが始まってきています。まさに「GREEN GOLDの時代」の到来ですね。
引き続き健康な植物(みどり)の力で社会の課題を解決するために、口下手、文章下手ですが、植物に学んだことをより広く伝えていければと思っています。
記事にご興味ある方は、弊社までご連絡いただければ、冊子のご用意ができるかもです。
ありがたいことです(*^^*)
是非ご高覧くださいませ!
昨日は急ぎで取り掛かるべきと感じた件で急遽埼玉を訪れることになった。
そのきっかけは、又右衛門ブログを読んでいただいた方からの一通のメールであった。
私は、いつものように朝一番の飛行機で羽田空港に向かい、そこから電車を乗り継いで約2時間、待ち合わせ場所である駅に到着した。
迎えに来てくれた方の車に乗せていただき、早速圃場へと向かった。
お互いに自己紹介をしながら、POTでの花苗生産ハウスやネギ畑を横目に、駅からの15分の農地クルージングを楽しみ現地へと到着した。
約2000坪の敷地に、こだわりながら自然風につくられた大鉢が数多くあり、魅力的である。
今回の相談は、その素敵な植物たちを活かした取り組みについてであった。
圃場を周りながら、生産に関わってきた経緯や、今後についてなどのお話を聞き、強い想いを感じ、お互いの考え方や植物に対する接しかたなど通ずることがあることも確認ができた。
そして、理想を形にしていくために又右衛門とともに取り組んでいくことを歓迎すると言ってくださった。私もいくつかのプロジェクトが思い浮かべられ、引き続き進めていきたいと感じた。
どのようなプロジェクトか?どのような品目であるか?については今はまだ控えるが、素敵な人・植物と出逢えた機会であったことだけはお伝えしたいと思う。乞うご期待である。
そして再会を約束して、再び駅まで送っていただき、次の目的地に向かうことにした。
ただ目的地と言っても、当初から予定していたわけではなく、駅から急に連絡をしての訪問である。
直電の結果は訪問OKとのことで、電車に飛び乗り、深谷駅に到着。いきなりの連絡にも関わらず、到着した時にはすでに待ってくれていた。
迎えに来ていただいたのは、展示会などで一緒に活動している酒井盆栽の酒井君。
見た目は若いお兄さん風なところもあるが、礼儀正しく、先人からの受け継いだ盆栽へのこだわりは素晴らしい。さらに良い意味での若者の柔軟性を持っており、将来が有望な好青年である。
早速車に乗り込み、思い出話や互いの近況報告を行いながら酒井盆栽の店へと向かう。
車窓からは植木屋さんや造園屋さんを多く見かけることができる。色々な話をしていると、あっという間にお店に到着。早速、お宝を拝見させてもらった。
まず、とても存在感のある真柏。力強いという言葉だけでは言い表せない、心拍が早くなるほど何かが宿っていると感じる逸品であった。
その他にも魅力的な盆栽で囲まれた場所で今後についてなどを話し、今はCOVID-19ですぐには動けないが、世界に向けて一緒に準備を始めていくことになった。
そして名残惜しいが時間となったので駅まで送っていただき、再会を約束してお別れとなった。駅に駆け込み電車に飛び乗ると同時にゲリラ豪雨。相変わらずの雨男ぶりを発揮である。まるで朝からの圃場見学と盆栽見学の間、降らずに待っていてくれて一気に降ったように感じる具合の豪雨であった。
そのような中、帰路につく。雨に遮られ、ほぼ何にも見えないはずの車窓だが、私にははっきり見えるように感じる景色があった。それは今日の出逢い、再会のおかげで見えてくる自らの頭の中が映し出された世界ではないかと思う。
この素敵な映像が実現することが楽しみである。
一通のメールから始まったこのような出逢いにとても感動している。
最近は、色々な街や国から様々なご連絡をもらうことが増えてきた。まだまだ私ができることなどは、ほんの小さな事だろうが、そのような私でも、すぐに駆け付けることは可能である。そのような縁を大切に今後も取り組んでいきたいと改めて強く想えた素敵な旅であった。
今日は、名古屋にある東山動植物園の植物園を訪問した。
東山動植物園は以前からプロジェクトの相談をしたり、植物を届けたり、とても懇意にしていただいている植物園の一つである。
先月の日本植物園協会の総会で、新しくなった温室などを見学できると楽しみにしていたのだが、総会がCOVID-19の影響でリモート会議になったため、訪問が叶わなかった。そのため先日届けした植物の状態も気になることから、急遽お邪魔させていただいた。
到着後、まずはこの春に着任された岡本園長にご挨拶をし、改装された温室を拝見させていただくことにした。
植物園の温室は、昭和12年の開園当初から公開していて、平成18年に国の重要文化財に指定された現存する国内最古の公共温室で、「東洋一の水晶宮」とも称賛されている。
保存修理工事を行い、8年ぶりに今春再オープンしたばかりである。
温室中央では、世界三大聖樹やオオミヤシなどを観ることができる。
向かって左側にはマダガスカルなどからの稀少な植物たちを観ることができる。
また右側には香りの有用植物はじめユニークな植物を観ることができる。ゴマギの香りの強さには驚かされる。
このように植物も魅力的ではあるが、それと同様に魅力的なのは温室自体である。
2013年に閉館して以来、鉄骨を追加するなどの補強を行ったほか、照明器具や床のタイルのデザインを建設当初のものに復元し、ガラスを押さえる部材もアルミから銅製に戻したとのことである。
構造体も、傷んだところをわざわざわかるように補修している。この塗装の下には判別ができる刻印がうたれているとのこと。
タイルのデザインも復元されていたり、基礎の部分の石積みを観ることができるようになっていたり、とても興味深い。
また暖房器具も以前のものを残しながらの改修。吹付け塗装も当時のものにより似せられるように改修している。
温室は正面から見ると、前の池にその姿が映し出されるようになっていて、これまた美しいフォトスポットである。
温室を見学した後は、時間のある限り、日本庭園などを散策した。
門の向こうには也有園が見えてくる。
さらに進むと合掌造りの家や水車などもあり、とても風情があって、素敵な景色である。
そのような場所に身を置きながら、以前から懇意にしている谷口前園長との、語らいの時間はとても贅沢であり、多くのことを学ばせてもらえた。
そして気がつけば、閉園の時間が近づいてきたので、また引き続き一緒に取り組んでいく約束をし、植物園を後にした。忙しい中、長時間お付き合いいただいた谷口前園長には、本当に感謝である。
最後になりますが・・・
東山動植物園のこの温室は太平洋戦争の空襲や伊勢湾台風を乗り越えて、2006年に日本最初期の全溶接建築物として重要文化財に指定された。
実はこのように歴史のある素敵な温室は、以前は身近にあったのである。それは宝塚である。宝塚ファミリーランドにあった大温室は、ここと同様にとても歴史あるものであった。しかしながら残念なことに完全に取り壊されてしまった。日本としても大きな財産であったものが我が街から消えてしまっているのである。
東山では重要文化財として、大切に建物と歴史を保存されている。
かたや宝塚は日本三大植木のまち、園芸のまちでありながら、もうその姿の影もない。
耐震の問題など様々な問題点があったのであろうが、それにしても園芸家としてはとても残念である。何とかすることはできなかったのかと思い、巻き戻せない時間を大変残念に感じてしまった。
しかしながら失ってしまったものを悔いても仕方ないので、新しく歴史を刻んでいける取り組みが生まれてくることを願いつつ、いつの日か必要とされる時が来たら、そのお手伝いができればとも感じた。
そんな素敵な時間、1日に本当に感謝である。
先月の末と本日、近畿大学を訪問してきた。
今回の訪問は、昨年度バラエングループに加入したマリネックス社と近畿大学との共同研究にて取得した特許の活用についてのミーティングのためである。
まずは5月末に、開発者の一人である上嶋医学博士を訪ねて、近畿大学 奈良キャンパスへと向かった。
里山のような場所に位置するキャンパスは、自然に囲まれていてとても素敵である。
研究室に到着し、早速ミーティングを行った。
この共同研究は、血栓溶解へのアプローチであり、その手法が特許として認められたということになる。
医療の中で研究を進め、着地させるには、越えなければならないハードルも多くあるが、可能性があるのであれば、「マリネックス」の活用によって生きものの生命継続に寄与する方法の研究を進めていきたいという想いがあるので、上嶋博士には今後も引き続き指導をいただけるようにお願いをしてこの地を後にした。
そして6月2日。特許の継続についてなどのミーティングのため東大阪キャンパスへと向かった。こちらはとても広い敷地にデザインされた高層の建物。
まだ改植されて日が経っていないような植栽ではあったが、COVID-19の影響もあり学生は少なく、ただでも広いキャンパスが、なお一層広く感じられ、ここもまた素敵な場所である。
そして会議室に向かい、担当の方と協議し、引き続きこの特許を活用、推進していくお話をし、快諾してもらうことができた。さらに他分野でも活路を見出すためのアドバイスもいただけ、今後が楽しみである。
帰り際には、近畿大学と企業のコラボ商品などの展示室も見学し、そのユニークさにも感動した。マリネックス社もこのような取り組みをすることで、社会の課題を解決できるよう引き続き研究していきたいので、これからも見守っていただければと思います。
私が正会員として参加している公益社団法人 日本植物園協会の第56回大会が、27日にオンライン形式にて開催された。
COVID-19の影響で昨年の牧野植物園は中止、本年度の東山植物園もリアルでの大会開催は叶わなかった。私たちは両園とも以前から交流しており、リアル開催を楽しみにしていたので残念である。しかしながらオンラインであっても会員の方々と交流は、いろいろと情報交換ができるのでありがたい。
27日は13時に大会が開始され、まずは開会式。日本植物園協会 会長である岩科氏より挨拶があり、次いで名誉総裁である秋篠宮皇嗣殿下からのおことばを賜った。
ご存知の方も多いと思うが、秋篠宮皇嗣殿下は植物にも大変お詳しく、学ばせていただくことが多くある。また常に探求心もお強く、私たちが広島市植物公園に日本一のバオバブ移植プロジェクトを行った時にも、バオバブをしっかりご観察なされ、その場で様々な見識からのお話を聞かせていただき多くを学ばせていただいた。さらに私たちのバオバブ サバイブプロジェクトを高く評価いただき、労いのおことばまで賜ることとなった記憶がよみがえった。
この日のプログラムは、開会式の後、協会表彰、ナショナルコレクション認定、主催園の東山植物園の事例紹介が行われ、しばし休憩。
休憩後は各委員会報告、そして分野別会議では、新しく入会された団体もあるため各自簡単に自己紹介と秋の視察研修についてなどを話すことになった。
その後、再び全体会議に戻り、各分野からの報告と次期開催予定の植物園からご挨拶があり、定刻に閉会となった。
日本植物園協会の大会は、植物において学術と現場の専門家や学者の集まりだけあって、その発表には驚かされることが度々ある。
そしてこの会に出る度、本当に植物が大好きで研究に打ち込んでいる方々からの刺激は大いにパワーと学びをもらえる。すでに次年度の開催が楽しみである。
先日、無事にパーフェクト輸入に成功したスペイン産デザットプランツを6月1日より販売開始します。
商品のラインナップは以下の通りです。
●ユッカ ロストラータ “ブルースワン”
自然採取ではなくスペインにて栽培されたユッカ ロストラータ。通常流通分より大きく広がる葉が特徴的で、スペイン Canos社にて“ブルースワン”と名づけられた逸品。その性質も、日本の気候に十分対応できる仕上げになっているところが大きな魅力です。
各サイズ限定入荷となっていますので、早めにゲットしてもらえればと思います。
●ブラヘア アルマータ
シルバーに輝く葉が特徴的で、日本の屋外でもしっかり育つので、シルバーリーフの輸入ヤシでは、もっとも人気があると言える。
小さなサイズから大きなサイズまで入荷していますが、前回の入荷時もサイズによってはすぐ完売になったのでお早めに・・・。
●ダシリリオン ロンギッシマム
下部より空に向かって広がるダークグリーンの葉が特徴的。昔懐かしいドラゴン花火を思いだす人もいるかも・・・少量入荷ですのでこちらも是非お早めに。
●ナノロプス リチアナ シルバー
稀少種で、輸入に際しては少しデリケートなところがあるが、今回良い状態でやってきてくれました。あまり出回らない品種のため、マニアの方にもお勧めです。
●アガベ オバティフォリア アイスハート
貴重な大きなサイズの入荷です。いつも入荷後すぐに完売。ロックガーデンやローメンテナンスガーデンのアクセントには最適ですね~~。
この他に・・・
アガベ各種、チャメロプスフミリス、トリスリナクス、ユッカ リギダなどがやってきてくれています。
主にローズガーデン植物部 第2売り場にて陳列していますので、是非スタッフにお声掛けいただき、見てやってくださいませ~~。
今回は、福島県楢葉町にてオリーブの移植などを行うために、パートナーである半田氏とともに福島県へと向かった。
福島空港行きの飛行機が減便で時間が合わないため、施工の前日に伊丹空港から仙台空港へと向かい、レンタカーで福島をめざす。
慣れない山道をひた走り、寄り道をしてから、日付が変わるギリギリに宿泊地である川内村に到着。この日の宿も、いつもの「我逢人」。とても素敵なところである。
早々にお風呂をいただき、簡単な打ち合わせの後、布団に入らせてもらった。
翌早朝、近くにあるCafé Amazonの植栽をチェックし、その足で本日の目的地へと向かう。
出発してから約1時間で、オリーブの植栽地である楢葉町天神岬スポーツ公園に到着。施設の方々と地元造園業の方々とチーム又右衛門とで打ち合わせを行い、早速植栽作業に取りかかった。
今回は樹齢約350年のオリーブを中心に、100年オリーブ®7本の植栽である。
植栽の用土は、地元の方が推奨するものを中心に、有機栽培に使用するものを使用。
樹勢回復とph調整には欠かせない「マリネックスミネラルソイル(MM土)」、微生物資材の「植栽用オーレスG」、発根促進の資材を添加して施工を行なった。
オリーブの裏表の指示と角度などの指示を行いながら、手際よく植栽は進んでいく。
そして、今回の植栽計画の陣頭指揮をとりオリーブを招き入れてくれた楢葉町の松本町長が、議会終了後、役職者の方々と駆けつけてくださった。
お昼休憩をはさんで、しばらくして植栽を完了。多くの方々の協力でスムーズに作業を終えることができた。
今回、松本町長がオリーブを招き入れてくれたおかげで、また素敵なご縁が繋がった。とても良い場所に植栽することができたので、オリーブもきっと喜んでくれていると感じた。本当に感謝である。ここで末永く皆さんに愛されながら過ごしてもらい、この地が盛り上がりをみせてくれることがとても楽しみである。
夕刻、本当ならここで今日の仕事は終わりというところだが、朝一番にチェックした川内村のCafé Amazonへと向かい、オリーブの枝抜きなど気になるところのメンテナンスを時間の許す限り行う。
とんぼ返りで約1時間かけて再び楢葉町までもどったころには陽も落ちており、昼間オリーブを植栽した「展望の湯 天神」にて食事とお風呂をいただいた。
ここの温泉はとても良いお湯で、また仕事以外でもゆっくり訪れたいほどである。是非、この近くで宿泊をされる方にはおすすめしたいと思う。
お風呂をいただいた後は、部屋に戻ってデスクワーク。身体を動かした後なので、デスクワークもはかどる。やはり体を動かして植物と土に触れながらの仕事は、疲れるどころか力を与えてくれるのを実感することができ、その後もスーッと就寝することができた。
翌朝、美味しい朝ごはんをいただいた後、帰り際、施設の方々にご挨拶をしていると、その際に色紙とサインペンを渡され、慣れないサインを書かせてもらった。
決して又右衛門は芸能人でも何でもないのでサインに価値はないとは思うが、今回のサインを少しでも価値あるものと思ってもらえるように、これからも植物や人と触れ合いながら一生懸命実直に活動していきたい。
そして雨が降る中、支配人に見送られオリーブくんたちに別れを告げて、この地を後にした。
その後、ほど近いところにある日本でも名だたる「らんちゅう(金魚)」のブリーダーである松本氏のお宅を訪問した。
飼育場所の棚の上は、数えきれないほどのトロフィーやメダルでいっぱいである。正直、私にはらんちゅうの良し悪しを見分けることはできないが、水槽の中を身体をくねらせながら泳ぐ姿の美しさは魅力的であった。
では何故、又右衛門がらんちゅうを・・・ということになるかと思うが、松本氏はマリネックス養魚用を随分前から使っていただいているお客様でもあるので、是非ともご指導をいただきたく、ご挨拶のために訪問の機会をいただいたというわけである。
らんちゅうを前に、松本氏の熱い想いやスペシャルテクニックを聞かせてもらううちに、今まで深く興味がなかった世界へどんどん導かれていった。
このような方にマリネックスを使っていただけることを誇りに思うとともに、必要とされていることに喜びを感じることができた。
その後、プロジェクトの今後の進め方などについてお話しするため、楢葉町のまちづくり公社を訪問。
私たちが推奨する、雨水を有効利用し災害の軽減を可能にするレインガーデンなどによるグリーンインフラについてや、植物のもつ可能性と必要性についてなど、時間ギリギリまでディスカッションをし、とても充実感に包まれながら、楢葉町を後にした。
今回のプロジェクトも、単なる木の植栽ではなく、植栽を通じ、木と人が繋がり、人とひと、街とまちが繋がっていく。そしてそこから新たなストーリーが生まれ、地域の方々によって育まれていく。とても大事なことであると言える。
引き続き又右衛門はこのような活動を通じ、地域との繋がりから多くを学んでいきたいと思っていますので、植栽だけではなく、植物を通じた街おこしを検討される方々は、お気軽に声をかけていただれば嬉しく思います。喜んで又右衛門は参上いたします!
今日は、兵庫県立フラワーセンターを訪問した。
フラワーセンターは、兵庫県加西市にあり、花に関する知識の普及および、栽培技術の向上と憩いの場を提供する公園機能を兼ね備えた施設である。兵庫県における花と緑の拠点と言える。
園内は中央の亀ノ倉池をはじめ、日本を代表する食虫植物が豊富な大温室や花壇や樹木園で構成されており、とても素敵な場所である。
訪れた時には鯉鯉(コイコイ)祭りというイベントが開催中で、大池や公園を縦断するように、鯉のぼりが飾られていた。
そして今回の訪問は、食虫植物において第一人者といえる土居先生に会うための訪問であった。土居先生とは、TV番組に二人で出演させていただいた時に、植物への想い、接し方など多くのところで共感し、意気投合して以来のお付き合いである。
今までは、日本植物園協会・総会で顔を合わせることもあったが、COVID-19の影響でそのような機会が減ってしまったこともあり、今回はフラワーセンターを訪問し、お話を聞くことになった。
到着後、大温室を案内していただいた。まずは目が覚めるような鮮やかな色彩の球根ベゴニアたちが出迎えてくれる。本当に美しい。
球根ベゴニアは、学生時代にその透き通ったように輝く花弁に魅入られた植物でもある。
艶やかな色彩のベゴニアゾーンを通り、しばらく進むとソーセージツリーなどユニークな植物に出逢える。
さらに進むと、今回の訪問の目的の一つでもある食虫植物ゾーンに着いた。
自然界を再現したような展示、生き生きとしている食虫植物たちの姿に、さすが土居先生の管理だと素晴らしさを実感し、あらためてその想いや、作品の凄さに驚きを感じた。
屋外ではサラセニアが色づき始めていた。
そのような素敵な植物たちに囲まれながら、植物に恋する者同士、今後の植物園のあり方、私たち研究者の役割などをじっくりお話した。お互いそんなにも若くないので、兵庫県にて活動する者として、残された時間の中で何をしたいか?何ができるか?何をしなければならないかを考え、ともに協力し合いながら進めていこうと話し合った。
淡路花博の20周年、30周年までには、大阪・関西万博や横浜花博もある。その時に花き園芸業界の一員として、植物の代弁者として引き続き頑張っていければと思う。
到着時には風もなく、ぶら下がっているように見えた鯉のぼりが、土居さんと熱い話をした帰り道には、天へと向かう姿に見え、勇気と愛おしさを感じた。そのような素敵な1日を過ごすことができた。
近い将来兵庫県フラワーセンターや土居さんたちと、きっと面白いことができる予感がしている。根拠はないことだが、そう思えるだけでもワクワクしてくる。
今日は、昨年の末以来の新潟へ。
今回はコラボ新商品と生産過程の最終チェックのため、万全を期して新潟の外山刃物へと向かった。
現地につくと、マスクなど双方の感染防止策を施し、ソーシャルディスタンスをとって、生産現場の確認を行った。
リズム感がある大きな音が心地よい工場は、何となく落ち着きを感じさせてくれる。
そのような中で、職人の真剣なまなざし、若き就労者の多さに安堵しながら、最短の時間でチェックを行った。
外山刃物は伝統のブランドであり、その切れ味の鋭さから、様々なところから引く手あまたの状況である。オリジナルを企画したり製作したりできる時間がない中、以前にアップした又右衛門オリジナルのオリーブ材を使用した万能ハサミを手掛けてくれることになった。
仕上がりは年内ということになりますので楽しみにしておいてくださいませ。
今回、このような時期にオリジナルに取り掛かってもらえるだけでも感謝の気持ちでいっぱいなのに、四代目 秀久氏は、最終決定した試作品に「まだまだもう一工夫できるところがあるかもしれない」と言い出し、さらに知恵をしぼって工夫をしようと提案してくれた。ただでも忙しい中、普通の企業なら少しでも手間を省くところなのに、さらに手間と時間をかけて作品を追及しようという現状に甘んじない姿勢には多くを学ばせてもらうことができた。
以前の繰り返しになるが、私が飛び込みで訪問した際に、初対面にも関わらず、「武士にとっては刀が命。お前さんにとっては鋏が命。四代目 又右衛門の鋏は、四代目 秀久がその想いを受け止め、魂を込めて作ってやる!」と言ってくれたことを思い出す。本当に感謝である。
そして今回も「お前さんの普段の活動は銭儲けだけの商売人ではなく、植物へのこだわりは職人そのもの。お互い商売が下手な者同士頑張ろう」と笑いながら私を受け止め、また送り出してくれた。
たった小一時間の訪問ではあったが、その短時間のうちに、又右衛門の心を砥いでくれたように思う。さ~切れ味と光沢を増した又右衛門にご期待ください!!