四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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メキシコ紀行初めての夜はモンテレイの街中にあるホテルに泊まり、起床時間を間違えて朝3時に目覚ましをかけてしまって、二度寝しようとしたが中々眠れずのまま朝を迎え、軽く食事をいただき出発。
まずは観光地でもあるアウステカ渓谷を少しだけ訪れた。切り立った岩肌がとても美しい。
そこには自生しているアガベがちらほら。ビクトリアの姿もある。
上に気をとられていると足元にはサボテンが・・・・
中にはこのような小さいものまで。よくぞ踏まれずに生きているのだな~~と感慨深くなる。
反対側の斜面は緑もある。風向きによって湿度に差が生じ、このような状況になるとのことである。それにしても美しい光景である。本当はもっとご報告したいが、とりあえずこの辺で。
続いてパートナーが管理するナーセリーに向かった。その道路の途中では、とげとげしい植物がちらほら見え始め、中には群生するような姿も見えてくる。ワクワクである。そして近くで観たいとお願いし、道から外れ車を降りで近寄ってみると・・・・・
ユッカ フィリフェラである。今までスペインから同種を輸入したことはあるが、はるかに大きいサイズにはとても驚かされた。
そしてこのような大きさのものが、そこら中に点在していることにさらに驚かされた。
さらにも少ないがリネアリスも自生していた。
またまた大きな植物に気をとられて、足元のサボテンを踏みつけそうになる。危ないところであった。
このような光景を楽しんでいると、全く前に進めないので、後ろ髪を引かれるようなおもいで次へと移動した。
ここはパートナーが管理する圃場である。正規で採取許可のある植物を移植し、植栽向けに養生をしている。そして今回私がここに来た理由は、日本向け洗浄と、養生方法についてのディスカッションのためである。
まずは仮植しているミキワネンシスを、手際よく葉を束ね、掘り起こす
そして大まかに土を落としてテーブルに載せ、小さなつるはしで土を落としていく。
そして続いて水のプレッシャーで土を洗い流してく。
それでも全て土が取れるわけではなく、特に葉の生え際に土はあるので、別の工具でそり落としていく。
そして私が最終チェックを行い、仕上がったのが写真である。これをココピートに植え変えて、どのような生長をしてくれるかとても興味深い。
そして次に移動。移動中の岩肌には自生のサボテンがある。あらためてサボテンは鉢に植わっているより、岩肌に生息しているのがかっこよく思えた。もちろん他の植物もそうではあるが・・・
時折現れるユッカ カルネロサーナの姿を観ながら山道を進むと、木の陰に大きなアガベを見ることができた。
アガベ ジェントリーである。このサイズは素晴らしい。そびえたつような花芽を蓄えた姿は本当に凛々しく感じた。
また近くにはプロトアメリカーナの大株まである。思わずすぐにでも連れて帰りたくなるほどである。奥に入ればもっと凄いのがあるのだろうけど、時間の関係で次へと移動。そしてその移動中に、とんでもない光景が目に飛び込んできた。
フィリフェラである。先ほどのフィリフェラの興奮が冷めやらない中、それが全てかき消されるような、凄い個体である。頭の数は100ぐらいあるだろうか。それにしても凄すぎる。
1日この樹の傍で過ごしたいぐらいである。今まで色々な植物に驚かされてきたが、中でも記憶にしっかり残る1本になることは間違えないであろう。いや~~圧巻であった。
そのような光景の残像に興奮しながら、ランチタイム。15時ぐらいのランチで遅めかなと思ったが、これがメキシコでは普通とのことである。私はスープをいただいた。思っていたほど辛くなく、とても美味しくいただくことができた。
さっと食事を済ませ、最後の視察先へと向かう。そこには色々なサボテンが自生しており、中にはこのような素晴らしい個体が。色のコントラストといい、形といい、本当に魅力的である。
他の場所ではチュニカータや、岩肌にめり込むように自生しているものや、木の株もとで日光から少し隠れて育っている種など多くあり、サボテンは詳しくない私であるが本当に魅力的であった。さらに何といっても深井先生と一緒に行けていることが、その魅力を学ぶことができ感動的であった。
これで今日の行程を終え、宿泊地に向かう途中、パイのようなエンパナラ カヘタという甘いがとても美味しい地元のお菓子をいただき、また地元のチーズを買い込んで、宿泊地へと向かった。
今日はパートナーの親戚のお家でお世話になるがとても大きく素晴らしいお家であった。
陽も落ちて少し寒くなってくると、暖炉に火をいれていただき、身も心も温まる思いがした。
さらに先ほどのチーズとソトル(SOTOL)とテキーラを差し出してくれた。テキーラはアガベが原料で、一部の地域で蒸留されるお酒であるがソトルは聞いたことがなかったが何とダシリリオンからつくられた蒸留酒とのこと。普段はお酒は全くいただかない又右衛門であったが、こればかりは飲まなければと思って、ほんの少しだけいただくことにした。
さらにあったまった体で、明日からの打ち合わせをすり合わせ、時間となったので寝室に向かうことにした。
それにしても今日一日でメキシコを満喫したかのような感動を手に入れることができた。明日からこの驚きや感動を超えられるものはなく、まるで物語のクライマックスを序章にかいてしまい、尻すぼみになること必至なブログにはなるだろうが、明日からはまた違った驚きや感動があり、それで記憶がかき消されてしまうかもしれないので、書かせていただいた。
さ~~明日からも楽しみである。
今回は久しぶりに東に向いての海外である。目的地はメキシコ。実はメキシコで植物についての活動をさせていただくことが初めてでとても楽しみにしていた。
世界の植物家の誰もが知っているように、メキシコにはユッカやアガベ、カクタスなど、その種の原産地になっているものが多い。現在、私たちがスペインからユッカなどを輸入する前は、メキシコから輸入ものが多く入国していた。ただその採取から日本到着までの管理が万全でなかっため多くを枯らしてしまった方が多いのではないだろうか?
そのため私たちはメキシコで許可が受けられる植物が日本についてもしっかり生長できるような事前の仕掛けができないかと考え、そのテストとパートナーとの協議のための初回の問である。
そのようなとても大事な出張なので、準備万端で迎えなければならなかったが、先週は豊中市のイベントが2つあり、今週に入っても都内の出張2回に、夜に何度か歯科治療を行わなければならなくなり、出発の準備は出発前日の夜中になってしまった。それでもバタバタとスーツケースに着替えなどを詰め込んで、自宅で仮眠した。
翌朝、眠い目をこすりながら、空港まで送ってもらい、元気にいってきま~~す。と家族に言い残して、意気揚々と出かけてはいったのだが、元気が良かったのはこの辺までであった。
チェックインカウンターにパスポートを提出し、チェックインをお願いしたところ、私がESTAを取得していなかったのが発覚し、そこで大慌てとなった。地上係員曰くESTAがなければチケットの発券ができないとのことである。
それでは今すぐ電子でESTAの申し込みをしなければとなり、地上係員から申し込み方法を教えてもらったがそのサイトは英語で中々記入が進まない。このままでは羽田までの飛行機に乗れなくなるため、地上乗務員の方と相談し、ESTA申請はここではあきらめて一旦、羽田に向かいますか?ただチケットの一部を使ったことになるので、変更ができないため、ESTAが取得できなかったときは乗れずに全てが無効になるけど良いですか?それでもチャレンジしますか?と聞かれて、変な自信はあるので、迷うことなく「はい」と答えて大急ぎで手続きを行い、カウンターに拡げたパソコン、カード、スマホ、パスポートを無造作にカバンに詰め込んで空港内を大慌てで走り、羽田行きの飛行機に駆け込ませていただいた。
羽田に行くまでの機内で何とか、ESTA申請用紙を英語に苦労しながら多くを記入し、何とか申請まではこぎつけたが、当然すぐに承認はおりない。そこで別のサイトで確認すると72時間かかるとも書いてあり、ほぼ絶望の境地で頭の中が真っ白になって全身が汗だくになった。それでも方法はないかと思い検索していると、サイトの中にエクスプレス申請というものがあるのを見つけた。おまけに日本語による申請なので、二重申請になって被ったら問題かなとも思ったが、とりあえず何でもやってみようと試してみた。そして羽田空港に着陸をして、すぐにエクスプエス申請を行ってみた。あとは吉報を待つしかない。
伊丹では預かられなかったスーツケースをピックアップし、国際線まで連絡バスで移動。国際線のチェックインカウンターにて、事情を話して、まずはこの飛行機乗れなかったときの明日の飛行機を確保していただき、搭乗締め切りまで待つことにした。その間メールでくる承認を一分おきに確認したが、朗報はなかなか来ない。こんなにも連絡が待ち遠しく思えたのは、人生で初めてではないだろうかと思った。
スマホ、パソコン両方を再検索しながらいたがなかなか連絡が来ずに、正直あきらめモードになったときに、羽田の地上係員さんが、チェックインができました!とまるで私事のように歓喜の声をあげてくれた。本当にホッとすることができ、全身に安ど感からか力が抜けていくような気がした。
地上係員の方々に深くお礼を伝え、伊丹空港でチェックインが締め切られた後も私をヘルプし、一生懸命渡航できるように努力していただ係員の皆様に、是非感謝を伝えて欲しいと言葉を預けて見送られて出発ゲートに向かった。
しばらくして今回私に同行しアドバイスをしていただける香川大学 元教授である深井先生と合流し、まずはモントレイまでの経由地であるダラス フォートへ向かう飛行機へと乗り込むことができた。
という訳のかなりバタバタでの旅立ちとなったため、いつも飛行機の写真など全く撮る余裕はなく、ある写真はこの搭乗口の掲示板ぐらいである。
機内では提案書の作成や、社内メールなど行いながら、デスクワークをみっちり行い、2回の機内食をしっかり食べ、気がついたらダラスまでの12時間があっという間に過ぎたような気がした。
そしてダラスでトランジット。比較的すいていて検査も早く終わる。
そこからモノレールで移動。結構早い速度でカーブするモノレールに揺さぶられながらゲートを移動。そして出発までに時間があったのでラウンジにてデスクワークを行い、約5時間後に再び搭乗してモントレイへと向かった。
久し振りのアメリカン航空。まずまず快適。数時間後、予定どおりにモンテレイへと到着。
荷物検査もしっかりしていただけ、問題なくおとがめなしで、入国。今回お世話になる現地パートナーと無事合流することができた。今日は車中で簡単な打ち合わせをしながらホテルまで送っていただき、明日の約束をして、一旦は解散となった。
その後、少しホテルで、荷物を片付け、しばらくして近くのスーパーマーケットに向かい、視察兼買い出しに出かけてきた。広々としたとても大きなショッピングモールであった。そこでお花屋さんチェックをと思ったが残念ながら見つけることはできなかった。モール内もグリーンはフェイクがほとんどであったのには少し寂しさを感じたが、国それぞれで課題があるのだなと感じることもできた。
そして一通り視察、レストランにて美味しいメキシカンフードをいただいて部屋に戻り、約1日半ぶりにベッドに横になることができた。
さ~~今日から約1週間のモンテレイ楽しみである。恐らく通信はあまり良くないかと思うので、次のアップは帰国後になるかもですがご了承いただければです。
土産話をいっぱい持って帰るのでお楽しみに!
今日は私たちの大阪営業所がある豊中市よりお声掛けいただいて「とよなか産業フェア2023」が開催され、私たちもお声かけ頂いたので、バラエングループとして参加させていただいた。
今回は、私たちの事業所で国内外から来てくれている植物をみていただき、そして樹齢約1000年のオリーブに触れ、記念写真を撮る催しと、多肉植物の寄せ植えワークショップを行わせていただいた。豊中市の方々によると募集早々に定員が埋まってしまったとのことであった。
当日は昨日からの不安定な天候やインフルエンザなどの流行から少し心配はあったが、その心配はバスから降りてきてくれる元気そうな顔をしている子どもたちを見て、一瞬にして払拭された。
まずはバスから降りてきていただいた親子参加者に挨拶と事業所の案内をさせていただいた。
その後、私たちの卸売り棟で、ユニークな植物を見ていただいたが、親子ともども興味深くされていたようである。
場所を移して、樹齢約1000年のオリーブの前で、オリーブの話や、皆さんからいただいた質問などにお応えをしながら、その後参加者各々はオリーブに触れ、木の温かさを実感していただいた。
そしてオリーブと記念写真も撮っていただき、私には参加者もオリーブもとても喜んでいただけたように感じた。
その後室内に移動し、多肉植物寄せ植えのワークショップを行った。子どもたちが自分たちの好みの植物と器を選んで、スタッフの説明を聞いて、早速始めていただいた。
子どもたちによっては手際よく植えていく子、植物を大事そうに持ちながら植えている子、大胆な方法で植えている子など、それぞれの姿を拝見でき、私たちも多く学ばせていただいた。
そして仕上がった寄せ植えを手にしたお子さんの笑顔が素敵で、その状況を写真を撮られている風景はとても微笑ましくみることができ、私たちスタッフも心が温まる思いがして、今回開催させていただいた意義を深く感じることができた。
今週まで開催していた桜塚高等学校の生徒さんたちも含め、今回参加の子どもたちも園芸ファンになっていただき、家庭に植物を取り入れていただければ嬉しく思う。そして願わくば、花き園芸業界の担い手になっていただければと思っている。
今回このような機会をいただけた豊中市さまには本当に感謝である。引き続き私たちも豊中に事業所を置く一企業として、健康な植物(みどり)のちからで、より良い街づくりに貢献できればと思っていますので引き続きよろしくお願いします。また参加者の皆様寒い中ありがとうございました。風邪などはひかれていませんでしょうか?またこのような機会がありましたら是非ご参加ください。そして再びお会いできますこと楽しみにしています。
今日は木曜日に開催させていただいてきた大阪府立桜塚高等学校でのスキルアップ探求講座 全3回の最終講義で桜塚高等学校を訪れた。
少し早めについたので、近くでスタッフと打ち合わせをしてから校舎へと向かった。そして担当の先生にご挨拶をさせていただき、準備のため教室へと向かった。
さすがに3回目になると、私の風貌にも慣れていただき、顔を合わせると優しい目で挨拶をしていただけるようになってきた。
先生が出席をとり終えられたので、早速又右衛門講義を始めさせていただいた。今回最終回の演目は「日本の感性を世界へ。」としての植物やデザインの輸出の話と、今回の副題でもある~小さな企業が挑戦する“健康な植物(みどり)の力で地球をリ・デザインする~ としての活動についてお話をした。
途中専門的な要素もあったので眠気を誘ってしまうかなとは思ったが、多くの生徒に集中して聞いていただけていた。そして後半は、人生を先に歩んでいる私からのメッセージを添えさせていただき、最後に修了証書代わりに、マダガスカルの村人が作成した木彫りの置物を配らせていただいたところ多くの生徒がその可愛さに声をあげて喜んでいただけた。
今回は豊中市を通じて、このような機会をいただけたことは、環境や花き園芸業界に関心を持っていただけるとても貴重な時間であった。そして私、又右衛門も元気いっぱいの生徒からパワーと学びをいただけたかけがえのない時間となった。感謝である。
今回はこれで終わりにはなるが、また機会があれば何とか時間のやりくりをして開催できればと思っている。彼らが社会に出て再び出逢えるのがとても楽しみである。
週末秋田からもどり、月曜日は、重要な打ち合わせがあり都内へと向かった。
羽田到着後、浜松町に向かい、大きなプロジェクトの相談や打ち合わせがあり浜松町へ。朝一番からミーティングを行い、その足で植物園へと向かう予定であったが、少し体調が思わしくなく、そのまま大阪へ戻ることになってしまった。
そして翌日14日は車で長野へと向かった。昨日早めに仕事を終えたおかげで体力は戻り、中央道を快適に、車を走らせることができた。途中工事渋滞はあったものの約5時間で目的地である松本に到着することができた。
そして少し早めの昼食として新そばをいただき、地元農産物販売所を見学させていただいた。販売所では少し訳ありりんごや長芋など格安で販売をされており、多くの人でにぎわっていた。
そして午後からパートナーである松本微生物研究所へと訪問させていただいた。松本微生物研究所は、微生物分野においては日本を代表する団体であり、私たちも農業のみならず、花卉分野において、多くの協力を頂いている。信頼できるパートナーである。そして今回は、来春リリース予定の肥料の販売方法などの打ち合わせをさせていただいた。
既に製品は完成しており、あとは販売に向けての微調整である。今回の資材は何と551種の微生物が含まれ、既に実証実験では素晴らしい結果を出しており、農業や花卉園芸、緑化・管理においてもその効果は大いに期待できる製品である。本来であればそのような素晴らしい資材のため、本年度中に発売開始したかったのだが、素晴らしい資材であるがゆえに慎重に進めたため1シーズン遅れての販売になってしまった。来春には皆さんに正式にご案内できるかと思うので大きに期待していただければと思っている。
その後は場所を変えて、様々な打ち合わせを行い、また深夜まで農業や業界のことを語り合い、その他のプロジェクトのことも打ち合わせができ、とても満足な1日であった。
翌朝の気温は氷点下。さすが信州と思いながら、朝食をいただいてから帰阪の途についた。連日の6時間の車の運転ではあったが、運転中は古くからのパートナーとともに、多くの意見交換など打ち合わせができたので、とても有意義な時間となった。
日本のみならず世界の農業は危機に瀕している。そのような状況に歯止めをかけられる農法や資材の開発は急務である。その課題解決のために私たちも引き続き積極的に取り組んでいきたいと思っている。やらなければならないことが山積みである。
昨日は1日に地元での講義などの活動を行い、今日10日は朝一番の飛行機で秋田へと向かう。
今回は、本年度から正式に秋田 松工場さまとバラエングループが協業し、迎春用根引き松の生産を行わせていただくことになり、その一連の作業としての訪問である。
天気は雨。天気予報通りと言えばそうなのだが、レインマンと言われる又右衛門だけあり、今日も雨である。
空港到着後、リムジンバスに乗ってJR秋田駅へと向かう。そしてしばらくして、先乗りしているメンバーに迎えにきていただき、車で三種町(旧 八竜町)へとむかった。
そして結構強い雨の中が降る中、打ち合わせをしながら現場へと向かった。そしてお昼前に到着。バラエンメンバーは、都内からの来客を圃場に案内し、根引き松の説明などをしに向かう。私は一旦車を降りて、まずは氏神様に再訪できたことのお礼と、本年度の松出荷を始める報告をさせていただいた。
ここの氏神さまは八竜町を御守りいただけているだけあり龍に縁が深く、龍が描かれた絵や彫り物が多く飾られている。
またその中には、松を描かれたものもある。美しい。
その絵の中には、根引き松を彷彿させるような絵もあり、感慨深い。そして祝詞をあげ、お礼を伝えさせていただき、一旦屋内に戻る。そこで私は新しく取り組ませていただいているプロジェクトの定例会議をリモート参加させていただいた。
そして私の会議は終わった頃に、圃場視察組も合流でき、ランチミーティングを行った。ランチといっても洋の物ではなく、秋田の名産で尽くされたものである。雨の中で冷えた身体には、きりたんぽの鍋が身に染みて美味しい。
舌鼓を打ちながら、本年度の八竜松の販売会議を行うことにした。今回の視察に先立ちサンプルを送らせていただいたが、おかげさまで評判が良く、また現地にてその魅力に触れていただいたため、予定のサンプル出荷だけではなく、本年度からしっかり販売をしただくことになり、八竜松の船出として嬉しいばかりである。
ミーティングを行いながら、雨が止むのを待ってみたが、一向に止む気配はないため、この日の掘り取り作業はあきらめて、ミーティングが終わった後、少し早めにホテルへと向かうことにした。
ホテルでしばらくデスクワークを行った後、再び合流して、近くの居酒屋にて戦略会議と情報交換などを夜遅くまで行いながら、親睦を深めさせていただいた。そして部屋に戻り再びデスクワークをして日付が変わったのでお風呂に向かい、身体を温めて、いつものスタイルでベッドに横たわることにした。
翌朝、予報では止んでいるはずの雨はまだ降り続き、風も強い中圃場に向かう。気温は3℃。冬の到来である。そして現場に着いた頃には雨は少し小降りになったが、代わりにあられが降ってきた。いかに冷え込んでいるかが視覚にもわかるようになってきた。
現場で松を見ながら、ここでどれぐらいのサイズをどのくらい抜くかを話し合い、早速、作業を進めていく。
ひたすら特製のクワを地面にさし、掘り起こしていく。その掘ったものを逞しい女性陣が引き抜き、そして運び、結わえていく。又右衛門も追われるようにせっせせっせと掘り続ける。
一列を掘り起こすと、すでに息は切れ、腕はパンパンである。それでもなお掘り続ける。その作業を行うこと約2時間で結構な量を掘り上げることができた。
そして休憩をはさんで再び彫り上げる。私はハアハア息を切らしているが、女性陣は元気いっぱいである。
その他にも逸品物の松も限定数彫り上げていく。10年近い年数を経ながらも、幹が太くならずに自然の風を受け、仕上がった曲線美、白みがかったしなやかな幹はとても美しく芸術品である。
そして彫り上げた松を軽トラに積み込み、何度か選別場へと運び込んだ。
ハウスの中では、手慣れた感じで選別が行われていく。ナタで根を切り、手で葉をしごき、はさみで幹を磨いていく。熟練したメンバーの手際よさには感心する。
そして仕上がった松は、出荷方面別に生け簀にいれて、出荷まで待機である。
また長尺物の松で仕上がったものを来客にみていただく。その魅力に共感いただけることに、バラエンメンバーが誇らしそうにして、嬉しそうに眼を細めている姿を見ていると私も同じように本当に嬉しくなってくる。少々無理をしてもこの事業を引き継いだことの意義深さを再確認することができた。
そしてまた別の圃場で掘り取りを行い、少し早めのお弁当をいただくことにした。そしてしばらく参加者で今後についてを話し合い、私は用事があるため一足先に現地を発つことにした。
そして森岳駅まで送ってもらい、Siucaで乗ろうと思ったが、JRではあるがSiucaに対応しておらず、慌ててカバンからお金を出して列車に駆け込むことができた。
秋田駅に到着。秋田駅では大きな秋田犬が出迎えていただけた。しばらくカフェにて作業を行い、リムジンバスを使って秋田空港へと向かった。
秋田空港到着後は少し時間があったので、無料ラウンジでせっせとたまったブログなどを更新しながらのデスクワークをたっぷり行うことができた。
少し遅れた伊丹空港行の飛行機に乗り込むことにした。機内に入ろうとした時に、さっきまでより身軽になった自分に違和感を覚えると同時に、待合室に普通では忘れようもないであろうバッグを置いてきたのに気づき、慌てて搭乗ゲートまで戻ることになった。そしてそのことを地上係員に説明し、とってきてもらい難を逃れて無事に機内へと向かうことができた。
そして無事に伊丹空港に到着。再びモノレールと電車を乗り継ぎ自宅へと帰ることができた。
今日の午前中は、社内ミーティングを行い、午後から大阪府立桜塚高等学校でのスキルアップ探求講座、全3回の内2回目のために学校へと向かった。
講義の前に少し時間があったので正門前で記念写真。今回は世界の魅力的な植物たちをメインに話をするため、現地での活動スタイルでの訪問である。そして定刻にて講義を始めさせていただいた。
今回は私が特に印象に残っている植物たちをクイズ形式で紹介をさせていただいた。はじめた頃には、遠慮がちに答えてくれていた生徒たちも、クイズが進むにつれて、少しずつ声も出るようになり、正解もしていただけるようになった。
そのような形式であったため、少し時間が経つのも早く、気がつけばチャイムが鳴ってしまい、最後は駆け足での終了となった。
私が講義を終えて片付けをしていると、可愛らしい女子生徒が私のところによって来て、「将来、大学を卒業し園芸店をしたいと思っています。どのような勉強をすればいいですか?」と話しかけてくれた。その時は本当に嬉しく伝えたいことを十分には言えなかったが、大学での授業だけが正しいわけではなく、実際の現場でしか学べないことが沢山あること。そして植物に真摯に向き合っていると彼らから多くを学ばせていただくことができること。海外にて大地や植物に触れることでも大きな学びが得られること。などを伝えさせていただいた。
植物に関わる仕事に就くのは農学だけではできない。是非、植物と大地と人とコミュニケーションがとれる人物になっていただきたいと思う。
私のもとへ訪れてくれた生徒の目はキラキラと輝いていた。何年後になるかわからないが彼女が社会に出て、花き園芸業界に入ってくれれば本当に嬉しく思う。願わくば一緒に活動がしたいぐらいである。
さて残すはあと1回、何を伝えられるか?彼らに何を残してあげられるかはわからないが、一生懸命私にできることをしたいと思っている。頑張ろう!
広島から帰り、一夜明けて都内へと向かった。
いつものように朝一番の飛行機で羽田に向かう。朝一番の飛行機が一番時間のブレが少ないのと比較的すいているために好んで利用させていただいている。
新宿御苑ではこの時期は菊花壇展が開催されているため、新しいプロジェクトの参考にするための訪問になる。羽田空港到着後、モノレール 地下鉄を乗り継ぐ。
新宿門から入場をさせていただいた。ゆっくりする時間はないため、まずは目的である菊花壇展に直行し、見学をさせていただいた。私の菊に対する知識はあまりにも薄いためここでは写真のみの紹介とさせていただく。
次の予定があるため、小走りでの見学となったが、そのどれもが素晴らしいの一言に尽きる。確かに例年より花数が少ないのもあるかもしれないが、それにしても匠の技は芸術である。日本の誇りと言える。
そのような素敵な作品に感動をしながら、次の目的地である国立競技場へと向かった。ここでは東京五輪にむけて樹齢約1000年のオリーブを植栽させていただいたのでその状況チェックのために訪問をさせていただいた。そして状況チェックと報告をさせていただき、当時お世話になったライオンズクラブの方と今後についてのミーティングを行い、また次の場所へと向かう。
次は田端である。田端には私が所属させていただいている日本植物園協会の事務局があるための訪問である。ここでも新しいプロジェクトにおいて参考にしたいことをレクチャーいただくために訪問をさせていただいた。やはり植物においては情報の集約機能である協会では多くの情報が得ることができ、又右衛門は両手に知識を抱えて帰ることができた。
さ~~帰って明日の講義の資料を作らねば・・・大忙しである。
6日7日と広島へと向かった。広島には飛行機は飛んでいないので新幹線か車になるが、今回は荷物もあるので車で向かうことにした。
朝早く出発し、本来であれば山陽道でいくのだが、トンネル事故の改修が長引いており、少し遠回りだが中国道にて広島をめざす。途中休憩はほぼすることはなく約4時間で五日市へと到着した。
そこで少し早めにお昼ご飯として広島焼きをいただいた。どちらかというと大好きだが普段は節制している食べ物になるので、いつも以上に美味しくいただくことができた。
その後、広島市植物公園を訪問した。ここの植物園には以前から大変お世話になっており、特に「バオバブの命を繋ぐプロジェクト」をプロデュースさせていただき、オーストラリア キンバリーから約11,000kmの長旅でやってきてくれたバオバブ(アダンソニア グレゴリー)が植栽させていただいたのは記憶に新しい。
そして今回は、バオバブの現状と、新しいプロジェクトを抱えており、その参考にしたいことがあったため訪問をさせていただいた。
到着後、まずはバオバブの状況のチェック。見た感じとても元気そうで嬉しく思った。先週にはバオバブにふれるイベントを開催され300名ぐらいの方に来ていただけ、バオバブに触れながら楽しんでいただけたとのことである。そして今も名付けられた「バオーン」という名を呼んでいただき皆さんに親しまれているとのこと。関わらせていただいた一人としてとても嬉しく思えた。
その後は現在の担当の方、以前の担当の方を交え、現場でのディスカッションを行わせていただき、新しいプロジェクトに必要な資料もいただけ、多くを学ぶことができ、とても有意義な時間となった。急遽の訪問にも関わらず対応していただいた植物好きの皆さんには感謝である。
引き続きこの地で皆さんに愛されながら一緒に育っていくことを願いながら、「また来るね!バオーン!!」と声をかけて植物園を後にした。
その後再び車で移動。やはり雨男又右衛門の移動中は、しっかり雨に打たれながらであるが宿泊地である福山に到着。その頃にはすっかり日も落ちていた。
7日は朝一で食事をいただき、三原の方へと車を進めた。そして約1時間。目的地である三原にあるスマイル・ラボ(SMILE-LABO HIROSHIMA)さんに到着した。ここは家族の関係からご紹介いただいたのだが、かねてから又右衛門の活動を知っていただけており、今回の訪問となった。
ここは「農を通じて、一人一人の笑顔があふれる豊かな未来を創造し「笑顔」が絶えない地域社会を築くための研究所。社員一人一人が研究者であり、笑顔が生まれるために必要なもの、笑顔を絶やすことない持続性、笑顔がもたらす未来を見据えて大和町、三原市、広島県から世界へ、笑顔と共に事業発展と社会貢献に邁進します。(HP抜粋)」とかかがられていてとても魅力的な活動をされているので、私も今回の訪問をとても楽しみにしていた。
施設に到着するや否や、この施設の所長である猪上淳氏に出迎えていただけた。彼は電気関係の会社に勤めていたが、一念発起して、有機栽培など環境に配慮した農業の世界に飛び込まれ、長年、取り組んでこられている。その活動がユニークであることからTVなどにも出演されている素敵な方である。
そして早速、リンゴ畑を訪問。リンゴ栽培についてやリンゴの品種など学ばせていただけ、さらにリンゴ狩りをもさせていただけた。
畑には、たわわに実ったリンゴがあり、どれをとらせていただくか迷うぐらいである。その中から事前にレクチャーいただき選定させていただいた「こうたろう」「新世界」を収穫させていただいた。本当に美味しい品種である。
このリンゴ狩りは11月後半に終了となるが、「いちご」「なし」「ぶどう」「ブルーベリー」「サクランボ」などを作っていて、年中何かしらフルーツ体験ができるので楽しみである。
そしてこの施設の素晴らしさは、果物だけではない。それは施設名に違わぬ、畑いっぱいに実った猪上所長をはじめとするスタッフの笑顔である。
今後も様々なイベントもされ、新しい施設や拡張も予定されているとのことで、是非皆さんもフルーツとスマイル体験にいかれればと思う。
そして施設見学を終えて、少し離れた場所でランチを兼ねたミーティングを行わせていただいた。もとよりめざす方向性が似通った双方なので、多くを共感することができ、私たちの新しい自然生態系調和型資材「アースフィール」やバイオスティミュラントの「マリネックス」にも興味を持っていただけた。その中でも空気根切りの育成用POTを検討している最中であり、そこに「AIR-POT」を提案させていただけたことを大変喜んでいただけた。
今後は様々な部分で方向性が同じであるので、何かしらの関係性をもって進めていくことができると思っているのでとても楽しみである。
そのような素敵な時間が経つのは早いもので、あっという間に時間が過ぎ、再会を約束して、後ろ髪を引かれる思いで、車にしっかり美味しいリンゴをいっぱい載せて帰路についた。
帰る途中では楽しい時間を振り返りながら、もともとバオバブの移植で私のことを知っていただけ、今回の出逢いとなったこともあり、バオバブの命を繋いだことで猪上さんとのご縁を繋いでいただけたのであろう。本当に植物には感謝である。赤いリンゴにくちびるをよせる思いである。そんな素敵な広島訪問であった。
今日は最近、様々なプロジェクトにて連携いただいている地元の豊中市からの紹介にて、大阪府立桜塚高等学校へお邪魔させていただいた。
ここ桜塚高等学校では「総合的な探求の時間」として地元から講師を招きスキルアップ探求講座を開催されていて、今回がその4期にあたるとのこと。そしてその4期にお声掛けいただき、講座を担当することになりました。
そこでの私の用意させていただいたテーマは「世界の感動を日本に。日本の感性を世界へ。」~小さな企業が挑戦する健康な植物(みどり)の力で地球をリ・デザインする~
としてである。講座は今日を含めて全3回で1回は50分である。
高校生の皆さんへの講演は昨年の同時期に甲南学園にて行わせていただき、その時は大講堂での講演のため、緊張はいつものようにしたが、話すときの生徒の皆さんとは、舞台ステージから距離があるため、違った意味での緊張感があった。普段の教室で、満席であったため生徒の皆さんの一人ひとりの表情やしぐさまで見ることができるため、とても緊張するなかでの開催となった。
初日の講演は、まずは私のプロフィールは又右衛門パンフレットをお配りしたので割愛し、代わりに普段の講演では話すことのない私の幼少期から今までの成長過程などを地元でのエピソードを交えてお話をさせていただいた。そして私たちバラエングループの取り組み、めざすところなどを話させていただき、最後に植物の効用について触れさせていただいた。
途中、生徒の皆さんに、質問をさせていただいたところ、遠慮がちに小さく手を挙げられている姿がとても可愛らしかった。その質問の中で、「今まで将来お花屋さんになりたいと思っている人はいますか?」の質問にも小さく手を挙げてくれたのがとても嬉しかった。今回の講演を通じて植物や花き園芸に興味を持っていただければとてもうれしく思う。
今回講座に申し込んでいただけたにも関わらず、大幅に定員オーバーになってしまい、ご参加いただけなかった方もいらっしゃったようなので、また何かの機会があれば、お話する機会が持てればと思っています。
さて、来週、再来週と続く講座で再び皆さんに植物から預かったメッセージを伝えるため、また資料作りをしたいと思います。桜塚高等学校の皆様、素敵な機会をありがとうございました。また来週よろしくお願いします。
ではまた次回お会いしましょう。