四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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関西では馴染みであるが、このブログを読んでいただいている方には関西以外の方も多いため簡単に説明させていただくと十日戎(えびす)とは、1月10日の本えびすおよび、その前後の9日(宵宮)、11日(残りえびす)におこなわれる戎社の祭礼である。その俗称は、「えべっさん」として商売繁盛の神として親しまれ、戎(恵比寿)神(「えびす様」)を奉り、参詣者が商売繁盛を願う一大行事であり、西日本では一般的である。
そして私も小さな頃から、この「えべっさん」が1年間の家族行事の中で、もっとも楽しみであったと言っても過言ではない。というのも、仕事でバタバタし、小学生であった私も休みには、仕事に駆り出され、中学生時代には、すでに貴重な戦力となっていたほど、家族はバタバタで、年末のカウントダウンも仕事をしながら迎えているような状況であった。そのような家族が集い、どこかにお出かけする機会は、このえべっさんを除けば、ほぼないに等しいため、私にとってはとても貴重な行事である。そして今回も会社有志と家族で西宮戎に参拝させていただいた。
今日の午後は雪混じりの冷たい雨が降ったり止んだりの天候のためであったためか、夕方18時ごろの参拝者の出足は、例年に比べかなり少なく感じた。
そのような中、私たちは毎年と同じように、お札を返却し、手水舎で手を洗い、参拝し、お札をいただいた。
そして毎年お世話になっている吉兆店にて縁起物を購入し、さらに神楽殿にてお神楽を舞っていただき、最後の荒えびす様参拝の後、一連の行事を滞りなく終えることができた。
そして遅れてやってきたニュージーランドからのお客様と合流し、再度参拝と夜店を周り、おもしろおかしく、そしておいしく楽しい時間を過ごさせていただいた。
中には40年前と変わらないスタイルで今年も興行されているお化け屋敷や射的などの光景を眺めていると、時折恐る恐る近づく子どもたちや一喜一憂している姿を何度も見かけることができ、きっと自分も小さいころ同じような姿であったのであろうと思うと、変わりゆく時代によって、力ずくで脅かすお化け屋敷は、ハイテクや3Dなどでの恐怖映像に変わり、射的やスマートボールのような遊戯は、スマホなどのゲームに移行していったのであろう。その進化はとうぜん評価されるものであるが、このように昔と変わらない空間を演出されていることも大いに評価すべきものであると思う。
街は年々姿をかえていく。生活様式も変わっていく。多くのことが時代と共に変化していく。それは成長をしていくことであり、とても大事なことである。しかしながらそんな時代だからこそ、全く変わらない空間が必要であると思う。でなければ自分たちの変化を検証し、実感できないからである。私にとってこの西宮戎さまはそのような場所であるとも言える。
なので、これからも是非この場所は変わらず残り、できる限り毎年訪れたいと思う。時代の変化追いかけ、創ろうとしている自分たちをあらためて見つめ直し、自らが暴走していかないためにも・・・・・