四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
MATAEMON'S THINKING BLOG
昨晩素敵な出逢いがあったフォートド―ファンから戻り、今日はまずアンタナナリブにある以前からとても気になっていたところへ突撃訪問予定であった。11月12日は昔からとても素敵な出逢いがある特別な日であったが、やはり今日もまた素敵な出逢いをすることができた。
朝食を食べ、まずは近くにあるガーデンセンターを訪問した。ここは恐らくフランスの会社であろうか、輸入植物等も多く扱っており手広くされている。店内には地元の人は全くいない。聞いてみるとどうやら富裕層向けの販売店のようである。そしてしばし見学させていただき、次の目的地である花屋さん街へと案内をしていただいた。
ここは地元民が訪れる花屋さん街である。さすがにここには私の求めるものはないと感じたので、早々に引き上げ、今日のメインへ見学にいくために移動した。但し今日は日曜日のため、恐らく誰もいないであろうが、外観かうまくいけば見学だけでもできればと思い、ノンアポであったが訪れてみた。
到着すると、その外観にまず驚かされた、まるでおとぎ話かアニメでて来そうな外観である。
そしてゲートが開いていたので、勝手にお邪魔させていただくと、そこには私が気になっていた写真にある鉄製のバオバブのモニュメントが飾られていた。
前回8月にマダガスカルを訪れた時に、レストランやショップ、ホテルで見かけてとても気になっていたのである。
大きさは手のひらに乗るお土産サイズから背丈ぐらいあるとても大きなものある。そしてバオバブに限らず他にもカメレオンや灯台、その他多くの鉄加工品が陳列されていた。私は隅から隅まで興味深く、色んなものを拝見させていただいた。
するとニコニコ笑いながら、見た目ユニークな感じの人がとことこと現れた。「勝手に入りすみません。」というと、大歓迎ですよと答えていただいた。お聞きするとここのオーナーであった。
まさか日曜日にオーナーがいるとは思っていなかったので、色んな話が聞け、とてもラッキーだった。さらにオーナーは代表兼チーフデザイナーでもある。そのため話が早い。おまけに何と大の日本好きとのことであった。とてもうれしいことである。
そして彼はいろんな話を聞かせてくれた。それはまず工場を見せてくれた。日曜なので作業はしていないが普段は約200人が勤めているとのこと。そしてその多くが、孤児やその他いろんな厳しい生活環境の中、救いを求めて集まってきた人が多いとのこと。そんな人たちに技術を教えて、ここで自立できるようにしている。
そして環境に配慮するために、廃棄された鉄のリサイクルなども行っている。空き缶などで小物も作ったりしている。本当に素晴らしい。
そしてとんでもないこんなものまでも作っている。これはフランスの展示会にて展示され多くの方に評価をいただいたとのこと。またこれは動くのである。彼は嬉しそうに私に巨大な飛行機を動かして見せてくれた。
工場以外にも色んなものが併設されていた。これは保育施設である。ここであげた収益で就労者のため、地域のための保育所代わりのものも建てて支援をしている。
それだけではない。中学校、高校も隣接する場所に建て、教育支援をして。次世代を育てている。本当に素晴らしい。おまけにこれからはサッカーチームやボランティア団体にも寄付していこうと考えているらしい。頭が下がる思いである。
まだまだそれだけではない。有機オーガニックの畑も作っている。自分たちで食べたものの残渣を堆肥にして利用している。中にはミミズが多く育っていた。
また畑でできたものの抽出液から虫の忌避剤や肥料も作っている徹底したオーガニックである。さらに畑の形はマダガスカルの形を模しているとのこと。
さらにミツバチの巣までもある。驚きの連続である。
トイレはバオバブの形である。可愛い過ぎである。このように私に一生懸命に活動を説明してくれた。
そして売り場に戻り、何故私がここに来たかを説明し、私の仕事として卸や貿易、ガーデンデザインなどを行っていることや、オーガニックの生産指導、NGOでの活動などを話すととても共感できることがあった。
そしてそしてそれだけではない。今までの写真で彼を見ていたら気づいていたかもしれないが、バンダナといい、髪型と言いまるで兄弟といっても良いぐらいにているとも感じている。これはお互いが感じていたらしい。そして見た目もよく似ている日本好きのマダガスカル人、マダガスカル好きの日本人は一瞬で意気投合してしまった。
現在彼の作品はフランス、イタリアでかなり評価を受けているとのこと。そして今まではノンブランドで行っていたが来年にはブランドを立ち上げるとのこと。とても期待できるのではなきだろうか。作品はもちろん、彼のセンス、キャラクターそして活動背景。どれをとっても皆さんに共感いただけるのでなないだろうかと思う。
互いの活動に共感し、意気投合した二人のこれからの取り組みを是非楽しみにしておいていただければと思う。
とても良い出逢いが出来たと上機嫌で次の目的地へと車をすすめた。それが又右衛門にとってこの旅一番の試練になるであろうことになった。
先ほどの訪問が昼を大きくまわったので、ランチはスナックと飲み物で車に乗りながら済ますことにした。
果てしなく続く山道。はげしいカーブの連続で、車酔いをしてしまった。ガイドは引き返そうかとは言ってくれたが、せっかく私にあって欲しいという人のところに案内してくれようとしているのに、そういうわけにはいかないし、二度と来ることがないかもしれない場所だけに頑張るといった。
そして激しい車酔いに耐えながら出発から約2時間半で目的地に到着した。
そこにはマダガスカルの植栽用の樹木の生産販売をされていた。しばらくここで見学をさせていただきながら、プライスリストを預かり、帰路へとついた。
帰路は、往路よりも時間がかかるためさらにきつい。そのような中、恥ずかしながら何度も吐いてしまった。それを何度も繰り返していると、胃がよじれるほど痛くなってしまい
気がつけば車内で眠ったのか気絶したのかわからない状況になってしまい、約三時間後、一人で歩くのがやっとの状況でホテルに到着した。ホテルをつくなり、トイレに駆け込み、そして何もできずそのままベッドに横たわった。
そこから急激に体中に痛みが走り、寒さに体が震えはじめた。そして水を飲んではトイレに向かい、恐らく朝まで10回ほどトイレに行っただろうか、かなり苦しみにもがいていた。
そして朝方、何とか薬で少しは楽になってきてくれた。恐らく昼間クーラーのない暑い車内で何度も吐いたため水分も足らずにいたので軽い熱中症のようであったかもしれない。でも本当に日本に帰れないのではないかと思うぐらい苦しかった。本当に素晴らしい出逢いと、中々ない苦しみにもがき続けるという両極端な忘れられない一日になった。