四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2017.04.17

樹齢約1,000年のオリーブ来日!

今年3月の初めにスペインを出航した5本のオリーブが約1ヶ月半の長旅を終え、私たちのところに到着してくれた。

 

今回は今まで初めて輸入する品種と2年前に訪れ、私が一目ぼれした樹齢約1,000年のオリーブが載ってくれている。そのためか、いつもより緊張の荷受となった。

この1,000年オリーブは、コンテナサイズより大きなものを、現地で少し押し込み入れ込んだため、引き出すのに少し苦労はしたが、何とか無事、樹に負担をかけることなくバンだしを終えることができた。

 

そして倉庫内に運ばれ、翌日の検査、そして翌々日の最終検査結果を待つことになり、二日後、日本への入国が認められ、早速、自社ならではのオーガニックでの樹勢回復、ストレス軽減メンテナンスを行い、その後港での養生をおこない、先週末に大阪営業所に到着した。

 

今回の入荷の5本は2種3パターンである。そのうちの1本がこれ。樹齢4~500年で、背が低いのが特徴である。テーブルなどユニークな仕立てにできるようにと来ていただきました。少し時間がかかるかもですが、面白い仕上がりを期待していただければと思う。

 

 

次にこれ。胴はかなり絞られ、枝がうねるようにユニークに拡がっている。
品種名は「PIRINEO」その名の通りピレネー山脈からのオリーブである。恐らく山でのきつい風により、樹は身体を絞られ、枝もユニークなものになっていると想像ができる。

 

見た目のユニークさもあるが、この品種の魅力は、従来品種より、寒い地区で育っているため、寒さに強く、日本で植栽できる北限が、さらに北に上がるのではと考えられ、とても期待ができる。

 

 

そして何といっても推定樹齢約1,000年のオリーブである。オリーブの樹齢の決め方は年輪で見るのではなく、胴体下部の周囲の計測などを現地で行い、育った環境を参考にして、大まかに決められる。そしてこのオリーブは、現地ナーセリーで約1,000年とのことであった。

 

現地であっても樹齢1000年のオリーブは、そんなにも簡単には手に入らない。ただ、ではほとんどないのか?と尋ねられると、そうではなく、ある程度はあるという返事になる。また日本にも約1000年と言われているもものも数本ある。

私も1000年を超えるオリーブを何十何百本とみてきた。中には2,000年以上と言われるものも見てきた。私の感覚ではオリーブが年齢を重ねてくると威厳、風格出てくるのだが、それと同時に妖しさがでてくるものが多い。ただこのオリーブは、そのような妖しさは全く感じられず、優しさと温かさを非常に感じる樹であり、包まれる広さを感じることができ、私はそこに一目惚れしたという滅多とお目にかかれない逸品である。

 

そのようなこともあり、私は今回この樹に約2年間の時間を費やし、日本向けの様々な手法で現地メンテナンスを行ってきた。そしてその成果が実り、無事の到着となった。


この2年間本当に長く感じる時間であり、待ち遠しかったので、喜びもひとしおである。

きっとこの樹は、私たちや植物のことを、いつまでも見守ってくれると思う。そして私たちもオリーブのことを、いつまでも変わらず愛し守り続けていきたいと思う。

是非、そのような素敵なオリーブを観に来ていただき、声をかけていただければ喜んでくれると思うので、よろしくお願いします。

さ~~。これから一緒に歩み、その先にどのような出逢いが待っているか、とても楽しみで仕方がない。