四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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早朝、お世話になったクッキーさん宅を出発。
この日は私が運転するためレンタカー会社に立ち寄り、私の名前の再登録手続きを済ませ、ビジネスパートナーのナーセリーへと向かった。
オーストラリアでの運転は、基本は日本と同じなので、違和感がない。
ただ日本ではないロータリーでの転回などが、慣れない私には強敵である。
それと厳しい交通ルールと罰金・罰則。
日本では10km/hぐらいのオーバーであれば、スピード違反で捕まることなどまずない。だがここオーストラリアでは、市街地にも監視カメラが多く設置され、数kmオーバーや信号無視などを記録され、後日違反通達が来るとのこと。
これには普段違反をしない私でも、かなり神経質になってしまった。
さらにレンタカー会社によっては事故の免責額が50万円。事故を起こしてしまった場合は損傷の程度に関係なく50万円が必要とのことで、それにも驚いた。これは慣れない日本人にとっては、かなりストレスとの戦いになるであろう。
そして出発から1時間強、いつもの川を渡り目的地であるStation Creekに到着。いつものように、Dannyをはじめ、皆さんが私たちを温かく迎えてくれた。
車を降り、家に入ると食事の準備をして、私たちの到着を待っていてくれた家族と一緒に、楽しい朝食をとらせていただいた。
朝食後、早速、昨年から日本向けに出荷準備を行っているザンソレア(別名グラスツリー ブラックボーイ)グラウカの仕上がり具合をチェック。
ご存知の方も多いが、このグラスツリーという植物は、土を落とすと、多くの個体がストレスなどから枯れてしまうのである。
だからと言って、日本向けに出荷するには、この作業だけは手を抜くわけにはいかない。
特に国際ルールを重んじる私たちにとっては、ひとかけらの土すら残すことができないのである。
その作業は重機でグラスツリーを吊り上げながら、高圧洗浄機で洗浄をするのだが、それだけでは確実には土は取れない。さらにノミのような細いものやブラシを使い、根を傷つけないように、まるで古墳の発掘作業の様な作業を、何度も繰り返していくのである。
それはとても気の遠くなるような作業である。
そのようにして、丁寧かつ正確に、一本一本仕上げていくのである。
生息地の土をそのまま使用したものと同様には仕上がりにはならないが、今回、色んな研究者とナーセリーオーナーと私たちで取り組み、チャレンジしてきた方法が、十分に発揮され、何とか良い感じで仕上がってきている。本当にうれしいことである。現地での努力に最敬礼である。
そしてもう少し養生させ、根が一定のラインまで張るのを確認できたものから順次、日本へと動かし始めることになる。
早いもので今春からの入荷になるであろう。是非期待していただければと思う。
そして、グラスツリーの確認を終えて、再びオフィスでミーティングに入った。
そして驚きの事実を聞かされる。それはザンソレア グラスツリーの輸出に関することである。その詳細については、確実な情報を取得してはいるものの、再確認ののち、皆さんに報告をしたいと思う。
ただこれだけは皆さんに言える。ここで出国待ちのグラスツリーが、無事 日本に到着した際は、どれだけ貴重なものになるであろうかということを・・・。
そして、さっきの驚きによって、多くのことが頭の中を駆け巡り、少し動揺はしたものを落ち着かせてくれたのは、温かい心のこもったランチであった。
どうですか~~。このボリューム。それもチキンのみ!
この料理が出てきた時、涙が出そうになった。私が前回、訪問した際に、チキンをおいしそうに頬張っていたのをおぼえてくれて、私にお腹いっぱいチキンを食べさせるために、他には何もつくらず、食べきれるはずもない量のチキンを焼いていてくれたのだろう。
私はこの料理を頬張った時、本当に熱い思いを感じ、今までの色んなことが交錯していたモヤモヤが吹き飛ばされたような気がした。
そして、ランチを終え、しばらくの間ミーティングを再開し、短かった素晴らしい時間を終え、ナーセリーを後にした。
帰る途中で、気になる可愛いボトルツリーを、次回用にマーキングをして帰った。
このマーキングの本当の意味を気付く人はいないと思うが・・・。
帰る途中の、すぐそばの広大に拡がった芝生が、いつもより、やけに澄み切って見えるように感じた。
そして、私たち一行はブリスベン市街に入った。ここでオーストラリアでの作業を手伝った若き助っ人を、留学のために残して帰り、レンタカーを返却し、宿泊地をめざした。
今日の宿泊も前日お世話になったクッキーさん(笑)が引き受けてくれた。連日の突然の訪問にも関わらず、気持ちよく放浪者のような私を迎えてくれる本当に素敵な方である。さらにここでも好物のチキンにめぐりあえ、心もお腹も満たされた気分になった。
そして少し冗談交じりの楽しいディナーを終え、私は再びパソコンに向かった。
ただ私が電池切れに近い状態であったので、2時間でギブアップ。日付も変わったのでオーストラリアでの最後の夜を、この行程において初めて広いベッドでゆったり眠ることができた。
さて明日から日本へ向けて、出発。
もう少し頑張ろう。