四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2014.08.24

モンゴル訪問記③

今日は、朝から10年前に建てた小さな学校がどのようになっているかを確認すべく、車で目的のキャンプ地をめざした。

 途中いつものように、草原をひた走る。まだまだ整備が行き届いていない道に体を大きく揺らしている状況は、期待と不安が交錯する自分自身の心を表しているようだった。

途中では、馬や牛、山羊、羊などと出会い、心の中であの学校はどうなったか?とたずねながら、心を落ち着かせるのに一生懸命だった。
そして約2時間、目的地であるキャンプ地が目に入ってきた。

そこには、当時私たちのミッションの現地の中心的存在であるBaatar氏の変わらぬ姿があった。彼はこの地において、サマーキャンプを毎年開催していて、その際に私たちがつくった学校を利用しながら、管理をしていてくれているのである。

彼には数日前に急にそっちへ向かうと連絡していただいただけだったが、遠路より訪れた私たちを、温かく迎え入れてくれた。

そして多く言葉を交わす間もなく、何よりも当時の場所へと早足に移動をした。しばらく歩くと、目の前にはほとんど当時のままの姿の建物があった。

学校の入り口に、当時つけていった看板もしっかりついていた。
 
それと壁に子供たちとミッション参加者が笑顔で一緒に描いた絵も残っていた。

またその絵に、その後参加者が重ね描きをしてくれていて、多くの人がここを訪れ、この場で子供たちと交流し、色んな事をお互いが学び合うことができ続けていることが確認でき、あらためてみんなで作ったことが間違っていなかったと、安堵感とうれしさを同時に味わうことができた。

さらにこの施設ではその後も増築をすすめ、世界各国からのボランティアを受け入れられる宿泊施設も増え、その参加者同士や子供たちが学べる場所もできていた。現在も2人の日本人がこの地で活躍しているとのこと。会って激励したかったのだが、日曜日でお出かけしたとのことであった。これからもこの地で子供たちと触れ合い、様々な学びを得て帰国してくるのであろう彼らに、大きな期待をしたいと思う。


 本来であれば、この施設で、現地の子供たちと各国からくる参加者とともに、一緒に汗を流したかったのだが、日曜日であったのでそのことは叶わなかった。しかし明らかに前進しているここのメンバーの実際の行動とその結果で多くの勇気をいただくことができた。

 さらに普通であれば食べる野菜を作るのに毎日フラフラになっているであろうに、この施設には花も育てられていて、その花は普段私が見る完成度の高い花や、一流のデザインを施された花とも違う、特別な美しさがあり、安らぎと力強さを与えてくれた。 


本当はもう少しここに滞在し、いろんなことをゆっくり考えてみたかったのだが、モンゴルは長い間氷と砂嵐によって閉ざされる時間が長いため夏はとても貴重な時間である。そんな貴重な時間を私に割いていただくわけにもいかないので、かなり後ろ髪をひかれる思いをしながらだったが、彼らと強く握手を交わし、また訪れることと、私たちにできることの協力を約束し、また草原に車を走らせることにした。

10年ぶりに訪れたこの地には、あまりにも当時のまま残っている建物、絵などがあるのが、可笑しくっておかしくって、涙が出そうになった。

本当にありがとう。きっとまた訪れます。また逢う日まで元気に頑張ってください。
私も皆さんに負けないよう、皆さんとの思い出を糧に情熱をもって頑張っていきます。