四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2014.04.16

オーストラリアからの宝箱

昨日コンテナヤードでの検査を終えて、今日は朝から安治川にある保税倉庫での本検査。

 

少し早目についたので、船着き場のロープの上を歩いてみた()

 

 

昨年も何回かこの倉庫のお世話になった。

向かいはユニバーサルスタジオジャパン。

向こうもいろんな面白いものがあるだろうがこちらはもっと素敵な宝箱が目の前にあるだぞ~とばかりにちょっと胸を張りながらみんなの到着を待つ。

 

 

そして定刻通り、コンテナが開封された。

 

ドキドキしながら中の様子を覗う。

 

 

確かに少しダメージはあるが、想像の範囲内ととりあえず胸をなでおろした。

 

そしてこれからデバンが始まる。

 

まずはクレーンでボトルツリーが運び出される。

 

このようにクレーンで引き揚げられ、パレットの上に置かれる。

その姿はまるで多きなマグロのよう・・・

 

スタッフみんなが慣れた手つきで、次々運び出され、倉庫の中に運びこまれる。

 

そしてボトルツリーの次には、グラスツリー (ブラックボーイ)が運び出される。

2mクラスのマルチヘッドから、ZanBlueと名づけられたブルーが美しいグラスツリー グラウカの子供まで、大小が順次運び出される。

 

 

 

長い時間暗室に入っていたので、葉は白くなっているがこれは仕方ない。おそらく2~4週間もあれば、元のようになるだろうと思う。

 

その根拠はこれ。

今回は前回の輸入と違って、ベアルートではなく発根済みでの輸入を試みた。

 

これは依然ロストラータなどを扱う中、スペインでの発根済み輸入植物とメキシコ産のベアルート(抜き根)の輸入植物との品質の大きな違いからの経験を生かして、時間と研究を重ね、ナーセリーとその他のパートナーと試行錯誤しながらこのような形になった。

 

そして、着々と作業は進み、全ての植物やその他のものをコンテナよりおろし、倉庫内に収めた。

 

 

あとは、昼からの植物検疫を受けるために一時待機。その少しの時間の合間に昼食をとったが、検査のことが気になり少し気が気でなかった。

 

そしていよいよ検査が始まった。本当にドキドキの時である。

 

どれぐらい時間がたったのかもよくわからない感じで時が過ぎた。

そして検疫官の皆さんから一言。息をのむ瞬間。

 

「合格です」

 

この言葉を聞くことができた、ある意味歴史的瞬間に、心の中で大きく、「よっしゃー」と叫んだ。

 

今まで取り組んできたことが結果を出した。その瞬間にいろんなお世話になった人の顔が頭の中をかけめぐり、オーストラリアで結果報告を待っていてくれたDannyとオーストラリア大使館の西川様に電話を入れた。

 

二人の声を聞いた瞬間に、こみ上げてくるものがあり、きっときちんとした言葉にはなっていなかったように思う。特にDannyには何を言ったのかもわからない。ただ単にサクセス、グレートと何度も連呼しただけかもしれない。
それでも私の興奮した声で察知できたのか、Dannyも電話口でとても喜び、声を震わせていた。

 

なぜ私たちがこのように興奮し、一喜一憂しているかをいずれ皆さんに伝えるときが来ると思う。その時までは伏せておきたいと思っている。

 

そして、順次進めていき、その日の夕方にグラスツリーだけを連れて帰り、無事迎え入れた。

 

 

今回の取り組みが完全に成功だったかは、まだこれから植物の生育経過を見なければならないかもだが、とりあえずは輸入成功であったといえると思う。

 

そしてこの輸入では、多くの人が関わり支えあって形にしたこともあり、オーストラリアと日本との植物輸入においての新たな1ページを残したのではと思っている。

 

これからも、もっと研究し、努力し、そして愛し合って新たなことへチャレンジしていければと思う。

 

支えてくれた皆さん本当にありがとう。まだまだ情熱をもって進んで行きますのでよろしくお願いします。

 

最後に今一度、オーストラリアに訪れたときにDannyと交わした握手を届けます。