四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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昨日今日と秋田へと向かった。今回の訪問は先日より弊社のプロフェッショナルが、秋田にある八竜松生産農場にて活動をしているため、進捗状況の確認や寒い中就労いただいている地元との方々への挨拶を兼ねての訪問である。
いつものように伊丹空港から秋田空港行の初便に乗って向かう。天気予報では夕方から雪になるかもとのことであったが着陸後は、天気は崩れることもなくレンタカーに乗って順調に現地へと向かった。
しばらくすると雲行きが怪しくなり、現地近くではあられ混じりの雨が降ってきた。相変わらずのレインマンである。そして到着する頃には、畑はうっすら雪化粧となった。
到着してまずは皆さんに挨拶をさせていただいた。
そして氏神様に今年も収穫させていただけることの御礼を伝えに参拝をさせていただくことにした。
ほとんど出荷用に抜かれている状況の畑と、来年出荷用の畑をチェック。良い感じである。
そしてまだ本年度出荷用に残っている松を確認したが、まだまだ魅力的な松が残っていた。
4年物でとても良く締まっており、細い自然樹形の松は他の産地ではお目にかかれないのではないだろうか?まさにこの地の逸品であると言える。
そしてここで抜かれた松を選別し、仕分けをして各取引先へと出荷していく。今年も八竜松に魅力を感じ、市場はじめ多くの方々からお取引の依頼をいただいているが、正直人手不足で中々追っついていない状況である。
そのような中、関西関東からの市場や仲卸から引き抜きのヘルプにまで来ていただき、何とか目途がたちそうである。本当にありがたいことである。また逆に市場にとって良い研修にもなるとまで言っていただけ、生産と流通が一緒になって取り組みができることに喜びを感じることができた。そしてしばらく工程を確認させていただき、夕方に宿へと向かわせていただいた。
翌朝辺りはうっすら雪景色。朝ごはんをいただき、再び現場へと向かった。するとそこには朝暗いうちからひたすら一人で松を引き抜く作業を行っているスタッフの姿があった。今日のしぐれた天気で恐らく気温は0℃ぐらいであろう。さらに強い風が吹いているので体感としてはもっと寒いかと思われる中の作業のため、本当にありがたく、また逞しく感じることとなった。
そして松の選別場は一旦手をとめて今日は秋田名物大根のナタ漬けの仕込みがされていたので貴重な機会のため拝見をさせていただいた。
軽トラいっぱいに積み込まれた大根を、洗って削り、その後ナタでおろしていく。本当に手際よい。昨日の松のさばきも素晴らしいが、大根のさばきも天晴である。その大根をナタで削るときの音が何ともリズミカルで、良い意味で耳に残る。個人的には松と大根のさばきは、芸術や文化として登録できるのではないかと思うぐらいである。
そして自家製ナタ漬けのレシピによって、順次樽に漬けられていく。そして数日後に仕上がることになる。今まで毎年このナタ漬けをいただいてきたが、製造工程を拝見できたのは初めてであったので、さらにナタ漬けへの愛着が沸いて来た。
そして少し事務作業を行い、一通りのことにめどがたったので、最後にきりたんぽ鍋をいただいて、残りの仕事をしていただく感謝を伝えて帰路に着くことにした。
今回真夏のような沖縄から一転、初雪が降る秋田への移動で、寒さが身に染みたが、同じ日本でこのように気候の差があると言うことは、厳しい面も多くあるが、それ以上にその気候をうまく利用できれば、他にない取り組みが多くできるであろうと感じた。
私はどっぷり農業につかっている訳ではないが、様々な農業に関するプロジェクトを通じて多くを学ばせていただき、多くの方々から支援をいただいているので、引き続き適地適作の農業の支援をし、耕作放棄地などを有効利用することで自給率の向上と、水田による温暖化対策など環境に配慮した農業推進による伝統的な花き園芸の継承をしていければと思っていますので引き続きよろしくお願いいたします。