四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2024.07.02

又右衛門 オーストラリア紀行④ 感動のボトルツリー編

昨晩からの雨は朝になっても止まず、朝の挨拶と共にパートナーからはレインマン。レインマンと笑いながらの連呼。そしてシンプルで美味しい朝食をいただき、車に乗り込んで出発をした。

出発地点からおおよそ2時間半の道のりである。途中雨が止むときもあったが、ほとんど降り続いていたため。休憩地点でも水たまりができるほどであった。

そして休憩をはさんで約2時間半。待望のボトルツリーが生育する夢の地に到着した。私はこの地を訪れるのは数年ぶりいや5年ぶりぐらいかもしれない。

そしてこのファームの管理者と合流。そしてラッキーなことに、ちょうど雨も止んだので久し振りの再会を喜び合い、しばし打ち合わせを行った。打ち合わせでは昨日から降り続いている雨のため、足もとが緩いために活動範囲には制限がかかってしまうが、その中でもシンボリックなボトルツリーを探すべく4WDに乗り込んで出発をした。

しばらく車を走らすと、遠目にスッと立ち上がる素晴らしいボトルツリーが目に入ってきた。早速車を降りてチェックと採寸を行った。とても良い感じのボトルツリーである。いきなりこのような素敵な1本を見せられてしまい、興奮が冷めやらないまま車に乗りこんで、少し前に進むと、視界の先にはそびえ立つまさに巨大ボトルといえる驚愕の1本が見えてきた。

そして車を降りると、同行者とともにボトルツリーのもとへ、小走りに向かった。高さも幅もあり圧倒的な存在感がある1本である。同行者も同様に感じられていたのが、すぐに伝わってきたので、何の躊躇もなくすぐさま採寸を行った。そしてサイズを測ると明らかに先ほどのボトルツリーより大きい。ただ大きいだけではない。文章ではうまく表現ができないがその存在感に同行者と「すごい。すごい。」としか言えないぐらいであった。そしてこのボトルツリーが日本にきたら、みんな驚くであろうな~~と口をそろえて言っていた。そしてさらに興奮した状態で車に乗り込み、次のボトルツリーを探しに向かった。

そして少し走ると良い形のボトルツリーを見つけることができた。これもとても良い感じである。さすがにさきほどのような存在感はないが、この姿も素晴らしく多くのボトルツリーを観てきた私やパートナーもとても良いボトルツリーである。個人的にはすごく気に入ったのでしっかりチェックをおこなった。

そして再び車に乗り移動。先ほどの大きなボトルツリーを目にすると、どうしても他のものは小さく見えてしまうな~と同行者と話をしながら、次の候補を探しながら窓の外を眺めていた。しばらくして素晴らしいボトルツリーを見つけてその麓にまで向かったとき雨が強くなってきたため、そのボトルツリーはあきらめることにして、次なるボトルツリーを探しに向かうことにした。

そしてしばらくして、また少し先にとても立派なボトルツリーの姿を確認できたので、まっすぐ車を走らせた。そして近づくにつれてその大きさがはっきりわかるようになり、これは先ほどのとても大きなボトルツリーに匹敵するぐらいのサイズであろうということで、間近で確認するため近づいた頃には、うまく雨も止んでくれて、しっかりサイズを測ることができた。やはり先ほどボトルツリーに匹敵するサイズである。同行者もとても興奮していたのが伝わってきた。

しばしその場でこの樹を日本に迎え入れることについての話を行いながら、それぞれが頭の中で大きな絵を描いていたと思う。とても楽しみである。

その後、一旦ここを下山し、少し離れていた次の場所へと向かった。そしてしばらくして以前伺った景色をなぞるように眺めていると、私の胸が高まってくるのを感じた。そうそれは待ち焦がれているボトルツリーに再会できるというのがわかったからだ。そしてゲートをくぐるとその先は、そのボトルツリーが変わらぬ姿で立っていた。

何度見ても「美しい」「かわいい」など全ての誉め言葉が当てはまるほどの超素晴らしいボトルツリーである。一緒に同行したメンバーも感動の声をあげていた。私は10数年ボトルツリーを探し見てきたが、このような素晴らしいフォルムの子には出会えたことはなかった。それもそのはず現地で50年以上活動するパートナーも、このボトルツリーはAAAと評し、このようなものは、まず出会えないという。

私はあまりの素晴らしさに、時間を忘れ何度もしっかり抱きしめていた。その姿を見ていたパートナーは、今まで多くの富豪や世界的な植物園が訪れても、この子は誰にも渡さなかったんだと言っていた。そして「又右衛門が再び来るまで、しっかりと残しておいたよ!」と言っていただけた。本当に嬉しくてこみ上げてくるものがあった。

ただそれと同時に、あまりの素晴らしさにこのボトルツリーをこの地から動かすことが正しいのか?を感じたので、正直に再度この子を迎え入れることについて聞き直してみたが、現地の方々は、「この子も今日この日を待ってくれていたと思っているよ。多く人に出逢わせてあげて欲しい。」と言っていただけた。本当に光栄であり、この仕事の尊さを感じることができた。

しばらくこの場で今後についての話をさせていただき、隣り合わせるこれまた素敵なボトルツリーとの時間も過ごし、今回のボトルツリー探索を終えることになった。

そして一旦ベースキャンプに戻り、今後について相談し、再びスケジュールを組んで再訪する約束をして、後ろ髪を引かれる思いでこの地を後にした。

帰りの車の中では、エキサイティングな半日を振り返りながら、色んな夢や構想を語り合いながら、再び2時間半ほど車を走らせ、ナーセリーに戻ることができた。

その後、今回の訪問における最後のディナーでは、ご用意いただいた私の好物と特別なワインで祝杯をあげ、ここ数日間滞在の素晴らしい成果を認め合い、祝い合うことができた。

そしてしばらく今後について話を行い、それぞれが部屋に戻り、自分の時間を過ごすことになった。わたしはあまりにもエキサイティングな1日であったので、中々興奮で寝付けそうにないので、デスクワークとパッキングを行ってから休むことになった。明日は早朝出発寝過ごさないようにしなければである。