四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2024.05.10

ヒトもハチ魅かれる「大和橘」

大阪・関西万博や、その他の世界的なイベントが続く中、国内外を問わず多くの方々が大和橘に興味を持っていただけお問い合わせが増えてきている。さらに大和橘の歴史や文化から、味や香り、さらに効能などから将来性を含め、その価値の高さに魅力を感じ、実際にお越しいただける方が多くなってきた。そして今日も来年に控える世界的イベントに関わる方々がお越しいただくことになり、「なら橘プロジェクト」のパートナーとしてご案内をさせていただいた。

まずは事務所にて「なら橘プロジェクト」の代表である城さんから、下記のような大和橘の魅力について想いを語っていただけた。

1.日本の固有種である。

2.「古事記」「日本書紀」も登場するほど古くから存在するものである。

3.「非時香実(ときじくのかぐのこのみ)」として菓子の先祖とされる。

4.「万葉集」「古今集」「古今和歌集」に、その花と香りが何種も詠われている。

5.期待される効能が凄い。ウンシュウミカンの20倍のノビリチン、40倍のタンゲレチン

などなど聴かせていただくことができた。

今回お越しいただけた方は、造園などには関しては私より何倍も経験や実績、技量のお持ちの方もあってか、大和橘について全てを話しきる前から、その価値と可能性を見出していただけ、強い魅力を感じていただけた。

車で移動し、実際に植栽されている「橘街道」を見学いただいた。周囲に漂う大和橘の香りや、葉の香り、新芽を食していただき、存分に触れていただくことができた。

そして鈴なり?のように、樹いっぱい咲き誇る花。そしてそれに群がる蜂の多さから、どのような管理をしているか、すぐに理解をいただけた。

世界的には環境に影響を与える可能性があるということから、使用が禁止されている化学農薬も多くあるが、現状の日本では、ホームセンターなどでも簡単に購入できるような状況である。ここではどちらが正しくてどちらが間違っているという議論ではなく、それぞれの立場で必要とされることもあるのであろうと思っている。

ただ私たちは、このように、準絶滅危惧種、日本の固有種である大和橘を護るとともに、植物が健やかに育つことができる環境をつくり、蜂など昆虫が飛び交う環境を大切にするため生態系調和型資材や技術を探求し、世に送り出していきたいと考えている。

大それた話をしている若造かもしれないが、多くの先生方の指導、研究者の協力、素敵なスタッフに理解をいただき、何とかいくつかの方法を見つけ出すことができた。手前味噌であるかもだが、胸を張ってお勧めできるものであると思っている。

今後は花き園芸栽培や造園・植栽に応用していき、健康な地球であるための、たった一つのピースにしかならないかもだが、実直に取り組んでいきたいと思っている。まだまだやりたいこと。やらなければならないことがいっぱいである。