四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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約15時間のフライトを終えてヒースロー空港へと到着。荷物も無事にピックアップでき、到着ゲートを出ると今回、通訳としてお世話になるYUKOさんが待っていてくれていた。
YUKOさんには7年前のチェルシーフラワーショウにてお会いして以来であるが、変わらずのお元気そうなお姿を拝見してうれしく思えた。
そしてしばらくして、今回のイギリス訪問のメインである植物育成ポット「AIR―POT」社の代表であるJamieさんとGeorgieさんが迎えに来てくれた。迎えに来てくれたといっても、飛行機に乗ってわざわざヒースローまで、さらにレンタカーを借りてまで来ていただき本当に感謝である。
ここで「AIR-POT」について簡単に説明をさせていただく。「AIR-POT」は約25年前にスコットランドで開発された。原料にリサイクルプラスチックを使用し、長年再使用が可能であり、植物の生育に特殊な機能を持つ環境に配慮された画期的な植物育成ポットである。
その機能の素晴らしさから、英国王立植物園キューガーデンでも数多くの植物の育成を行ってきている。また、「AIR-POT」によって栽培された樹木はロンドンオリンピック公園や2015年ミラノ万博会場景観プロジェクトにも採用されるなど、素晴らしい功績を残している。そして、この「AIR-POT」社の日本における唯一のパートナーがバラエングループになる。
本来であればもっと早く訪問をしなければならなかったが、COVID-19の影響でリアルでの対面が制限され、やっと規制はほぼなくなり今回の訪問となった。そこで実際に「AIR-POT」による健康な植物栽培の現場に触れてみるための渡英である。
そして前置きにもあったが、世界的に著名である英国王立植物園に到着。普通であれば正面玄関から入るところ、STAFF入口から入場させていただき、至近の施設内から視察をさせていただいた。
デザットプランツや乾燥地域の植物のガラスハウスの見学。見慣れた植物が多くあり参考になる。
そして、ジェイミー&ジョージーに、キューガーデンの取り組みを聞かせていただきながら各ゾーンを視察させていただいた。
そしてキューガーデンを象徴する大温室内も見学。そこでは「AIR-POT」のユニークな使い方の実験がされており驚いた。
かなり発根が良いらしい。大きな植物の取り木用として実験されていた。面白い。
また大型植物の移植をするために写真のような取り組みを実際にしていた。この使い方は理にかなっていると感じた。日本でも早速試してみたいと思った。
そして広大な場所を植物に触れながらひたすら歩き続け、とても心地よかった。
上記まではキューガーデン一般入場でも確認できるので、ロンドンにお越しの機会があれば植物に興味がない方でも観られればと思う。
続いて、関係者のみが入れるゾーンを視察し大型コンポストの取り組みを見学。施設内の落ち葉や小枝などの資源は全てコンポストにされているとのことであった。
そして今回の視察のメインであるキューガーデンの研究育成施設内へと移動した。
Facebook(ジョージーの説明動画リンク)
そして現場にて「AIR-POT」の役割や使い方をレクチャーいただき、育苗にはとても向いていることを実感できた。
また、多肉植物などにもしっかり効果があることを教えていただけ、「AIR-POT」は植物を選ばないという言葉がとても印象的であった。
屋外ではバラの育成にも採用されている。
そして管理責任者の方からこの施設の説明を受けた。この場所では約20年前から「AIR-POT」で管理されており、現在3,000鉢が栽培されているとのことで、その効果は大きいとのことであった。
他にも多くを教授いただけたが、ここでは書ききれないので続きはリアルでお会いさせていただいたときにでもと思う。
また研究育成施設内では、植物だけではなく、将来の担い手も育成されていた。ここで学び社会に出ていくとのことであった。このような若い人たちが笑顔で植物に関わっている姿はとてもうれしく思えた。
そしてこの施設を出口には約20年間「AIR-POT」が採用されていることが証明される展示がなされていた。素晴らしい功績であると言えよう。
そして再び通常の施設を歩き続ける。そうすると以前に観たことがある構造物が目に飛び込んできた。
そう、確かミラノ万博のパビリオンの構図物であろう。7年前に訪れたミラノが懐かしい。
これは鳥の巣をイメージされたものであったと記憶している。
構図物とは対照的に観ると面白く感じる球状の生きたギガンチュームが一面に拡がっていたのがとても印象的だった。
その後、遅めのランチをみんなでいただき、今後の予定すり合わせなどのディスカッションを行って、正面玄関から退場することになったが本当ならもっと長く時間をかけなければならない施設であることは確かである。ただスケジュールの都合で、今回はこの辺で・・・
といっても通常の開門前から入場いさせていただき、ここだけで1~2万歩ほどは歩いたのではと思う。
そして再び車に乗り込み本日の宿泊地に向かった。車の中でもずっとディスカッションが続き約2時間強でASHWELLに到着した。
そしてとても雰囲気のあるホテルに到着。部屋へと向かった。
ただ古い建物で、階段が梯子並みに急であった。おそらく今まで生きてきた中で、一番狭く急な階段であったと言える。それを徹夜明けで25gのスーツケースを上げるのはかなり過酷で、Nobuhiro氏の助けをもらいながら何とか部屋に到着することができた。
せっかくなので、夕食までの数十分、又右衛門チームで街を歩き植栽などを観てまわり、その後全員でディナーミーティング。「AIR-POT」と私たちのバイオスティミラルの取り組みなど互いに共感でき、とても話が弾み、気が付けば日没が近くなったので今日のところはこの辺にして各自部屋に戻ることにした。ただ夕暮れと言っても夏至近くのイギリスでは、すでに時計は22時頃ではあったが・・・・
その後部屋でいつものデスクワーク。日付が変わりパソコンのキーボードに指をかけたまま眠ってしまいそうになってきたので、まだまだ旅が始まったばかりということもあり、少し横になることにした。
日本出発から仮眠のみの1日半。重いバックパックにスーツケース、急な階段昇降というエクササイズのような活動でかなり疲れているはずなのだが、ナチュラルハイで元気に1日を終えることができた。明日も引き続きとても楽しみである。