四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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さて今回は、どのようにして日本へ送られているかについてアップさせていただきます。
スペインや、オーストラリアからの大型の植物を日本に向けて輸出する場合は、私たちは、多くあるブローカーや商社を通じて購入するのではなく、生産者、輸出者としっかりパートナーシップを結び、原則として生産者ごとにコンテナを仕立てて輸入するようにしている。その理由は、大型植物のため色んな生産者との混載が難しいのもあるが、検疫などのことを考えると、トラブルがあったときにその原因をいち早くつきとめ、次の輸出に向けて改善するためである。
しかしタイにおいては、大きな植物から手のひらに乗るような植物まで、また樹木や観葉植物からランのように花が重要視されるもの、輸送に大きな負担がかかるビカクシダなどもある。また各地に特色を持った生産者が点在しているために、植物の種類もかなり多く生産者ごとに輸入するのは難しく、植物にも生産者にも私たちにも大きく負担がかかることになる。
さらにコンテナでの海上輸送から、航空機による空輸もあるため、植物の輸出のための貨物と情報の集約機能をもった施設が必要になってくる。おかげさまでこの工程に長けたパートナーと一緒に活動を繰り返してくることで、空輸による鮮度が抜群な植物輸入が確立されてきた。
まず、決められた日の朝に集中して、各地の生産者から植物が届く。
そして植物をテーブルに載せて、病害虫の有無、健康状態、土の付着、数量チェックなど検品をしていく。
複雑な植物は、写真のように隅から隅まで二人でのダブルチェックである。
そしてチェックを終えると、OKな植物から順番に梱包していく。植物によっては葉が傷つきやすいものもあるので、このように新聞紙を緩衝材にして丁寧にくるんでいく。中々根気のいる作業である。
そしてたまには写真のような大型の植物も空輸する。中には先日アップした大型の吊りシダが入っている。
さすがに海上輸送は鮮度の問題で不可能なため、空輸で日本へ。輸送コストを考えれば、厳しいものがあるが、それでも多くの方の要望と個人的な好みもあり、今回日本にきていただくことになる。日本の皆様には楽しみにしていただければと思っている。
このような作業を朝から始め、特別な品目以外は当日に済ませて、空港へ持ち込むことになる。切り花など生鮮品と同じ工程である。そのために安定した品質で日本に届くようになっている。
そしてこの作業が毎週(特別な時期を除く)繰り返され日本に到着するため、多くの種の植物を鮮度良く運ぶことが可能である。また日本からのリクエストに迅速に対応できるようになっている。以上が日本に向けての輸出施設の状況である。
また、前回アップさせていただいたように、大型の植物はタイの又右衛門エリアで確保と養生をしながら、適期に日本に向けて送れるように準備中である。
いかがでしょうか?植物輸入って、正直手を抜けば抜きようもあるが、それは、植物の状態、生死に直結する。さらに場合によっては、周囲の植物、生態系にも悪影響を及ぼしてしまうのである。
そのようなことがないように、私たちは引き続き現地の植物、生産者、パートナーと密接に連携を取りながら、植物への畏敬の念を強く持ち、植物の『生(いのち)』に強くこだわり、日々学び、改善をしながら進めていきたいと思っているので、是非、皆さんからのご意見、ご指導をいただければと思う。
さて、2023年4月、今年3回目のタイ訪問は今回が最後である。偶然にも、帰りの飛行機と先ほど梱包した植物と一緒の便である。植物たちの上の座席にいると思うと少し失礼で気が引けるところもあるがそれはご容赦いただいて、一緒に日本に迎えることをとても喜ばしく思っている。一緒に元気で到着でき、皆さんに喜んでいただけることが楽しみである。
さ~~、次回のタイ訪問は5月GW明けである。それまでには日本国内の出張が目白押しである。しっかり体調を整えて頑張っていきます。そして各地の皆さんに会えることを楽しみにしています。
今回もタイ紀行お読みいただきありがとうございました。国語と写真が苦手な又右衛門のブログのため、わかりづらいところも多くあるかとは思いますがご容赦いただければと思います。また皆様からのご意見やご要望がありましたら今後の参考にさせていただきたく思っておりますので、お気軽にお声掛けくださいませ。
サワディーカップ!!!