四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2021.05.15

スペインよりコンテナ到着!パーフェクト合格

今週、スペインのパートナーより40ftコンテナが大阪に入港した。

まずは、ヤードでのコンテナ開封による一次審査であるが、難なく合格し、後日のデバン作業(コンテナから倉庫に移す荷卸し作業)となった。

この作業は、万が一にも虫や土などの付着物が日本国内に侵入することのないように、倉庫内の隔離された場所にて行われる。

そして植物防疫所による検査が、植物検疫協会の立ち合いのもと進められていく。
いくらスペイン国内の私たち専用の出荷準備施設(又右衛門エリア)にて丁寧に管理してきたとはいえ、荷積みの途中に何らかの事象により虫たちが混入してしまうことは100%ないとは言えないため、緊張する場面である。

準備を進め植物防疫所の指示のもと、順番に検査をしてもらう。その状況や防疫所の方々の入念なチェックを皆さんにも紹介したいのだが、その模様は写真では撮れないため、ここでは公開できない。

当然、POTに植わったものを上から見るだけではなく、POTから出し、根やその周りも懐中電灯やスコープ、ピンセットを駆使して、入念に検査をする。その様子や工程は、私たちが病院で検査されるよりも、もっと丁寧で正確なのではないかとさえ感じる。

長きにわたる全ての種の検査が終わり、病害虫の検出がないパーフェクトの合格と連絡がきた。ホッとする瞬間である。

私が植物貿易を始めた頃には「正直そこまでの検査が必要なのか?」と思ったものだ。それから数回検査に立ち会い、また輸入の事前および事後に植物防疫所や検疫協会の方々からご指導いただきながら進めていくと、数年後には私の考えも「植物の検査が通過しますように・・・」という結果重視の考えから、厳しくチェックする側の意識へと変わり、今では防疫所の方々と同様に日本の環境、植物を護るための、とても重要なことである認識に変わっていった。

そしてその考えを生産者(輸出者)に再々伝えてきたことで、生産者の意識も変わり、今の状態までたどり着くことができている。本当に植物防疫所や協会の方々には感謝である。

ここで培った技術や考え方は2025年の大阪・関西国際博覧会や植物が主役である2027年の横浜国際園芸博覧会には大いに役立てられるのではないかと思うと同時に、この機に恩返しができればと思っている。

さて今回の植物も写真のようにしっかり根を張ったものばかりなので、しばしの養生で皆さんにご紹介できると思います。

今回も人気のユッカ ロストラータで、“ブルースワン”と名づけた魅力的なものも入荷してますので乞うご期待です!