四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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広島市植物公園を出て市内中心部へと向かい、「ひろしま はなのわ 2020(第37回全国都市緑化ひろしまフェア)」会場近くに車を停めて、ミーティングの前にランチをとった。
肉感たっぷりのハンバーガー。最近慌ただしくマクドナルドにお世話になることが多かったが、久しぶりの本格的なバーガーもとても美味しくいただけた。
そして地元の方の案内で新しくなった広島平和記念資料館を観覧した。
以前のままであっても新しくなっても、様々な資料からその時のことが伝わってくる。当時の人の何万分の一の苦しみや悲しみも味わっていないであろうが、それでも全身で感じることができる。
これ以上のことは私の表現では伝えられないため、是非ご自身で感じてもらえればと思う。
建築者の想いであるかどうかは分からないが、資料館の展示の終わりの通路を渡る時には、私には、暗い先に見える光にむけて市民が一生懸命歩み現在まで来ることができたという風に感じ取れた。
また案内していただいた青木さんが一枚の写真を紹介してくれた。この花はカンナである。
後にも紹介するが、被爆後に語られたものに、「この地には75年間は草木も生えない」と言われた広島で、カンナが芽生え、多くの人に生きる力を与えたとのことであった。本当に植物のもつ力は無限大であると感じた。
慰霊碑にご挨拶をすることができました。
その先にある原爆ドームをあらためて見つめた。
そして、第37回緑化ひろしまフェア ひろしま はなのわ 2020会場へと向かい、まずは事務局を訪問。主要な方々とご挨拶をし、今回の取り組みや、今後の方向性をお聞かせいただけた。
その後メイン会場周辺を囲む「はなのわ」から順番に丁寧にご案内いただいた。
ひろしま風景ゾーンには広島県にあるユネスコ世界遺産や無形文化遺産、日本遺産や国名勝など世界に知られる文化や風土が植物を用いて再現されていた。
やまの景として、山間部の風景を再現したものや
広島にゆかりのあるイザナミ神を多肉植物で再現した迫力満点で美しい作品。
ここでは古田さんが深く関わり作庭をされていたので、コロナによって中々来ることができなかったが、何とか一緒に見ることができてとても嬉しく思えた。
その後は原爆が投下されてからの75年の歴史がつづられた「未来に向けた思い出年表」と名付けられたコンコース。ここは慰霊碑から記念公園~原爆ドームの延長線上である。
その入口には先ほどのカンナのことが書かれたものがあった。この言葉には実際の被爆にあったわけでもない私でさえも大きく勇気づけられることになった。
その延長線上には目立たないが平和の鐘があった。この鐘は被爆後に復興を信じてくず鉄を一生懸命集めて、皆の手で作り上げたとのことであった。くず鉄のため鐘の音はあまりよくなかったということであるが、その響きは恐らく天から地の万物の心に響いたことであろう。
普通に訪れただけでは、見落としてしまうような物を地元の方々に丁寧に案内してもらえたため多くのことを気づかされ、そして多くを学ぶことができた。本当に感謝である。
色んな行政の取り組みを見る機会があるが、特にこの広島の取り組みは、ストーリー性がしっかりあり、伝えたいことなどが明確である。そして日本だけでなく世界におけるHIROSHIMAの役割が発信されており素晴らしいと感じた。
本年でこのイベントは終わりになるが、これからが始まりであるという力強い言葉を聞くことができ、微力ながらこの又右衛門も喜んで協力をさせていただくお約束をして会場を後にした。
そして1日大変お世話になった古田さん、青木さんとお別れをした。
帰りの道では、しっかりとした虹がかかり、まるで私たちを労いながら、希望へと導いてくれているような感じがした。
この2日間、出逢い・再会があり、とても意義深い両日となった。
最後の平和の鐘の音は実際には聞いてはいないが、明らかに私の心の中で響いている。
そしてこの慰霊碑にある言葉をあらためて自らの心に刻み込みこれからも歩んでいこうと思う。そのような心にしみる2日間であった。