四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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6日から9日はローマ法王のマダガスカルご訪問につき、アンタナナリボ市内に多くの人が集まることから、普段でも渋滞する道路は大渋滞、その他も混乱が予想されている。多くの企業もスタッフを自宅待機させたり臨時休業をとるところもあるぐらいのため、私たちは郊外へと身を移す。
行先はムルンダバ。有名なバオバブ街道がある場所である。そしてこの街の近くには私が客員研究員をつとめさせていただいている進化生物学研究所の湯浅先生がバオバブの成長スピードを計測するため定点観測をしているバオバブがある。
昨夜も遅くなったので仮眠のような睡眠をとり、パッキングを終えて渋滞がないであろう早朝4時にホテルを出発。ムルンダバへは飛行機で移動する人が多いが、今回は諸事情があり車での移動である。まだ暗い道を車でひた走り、片道8~9時間 700kmの道のりとなる。(バスでは10時間以上)
朝が急に冷え込んだせいか深いモヤで視界が極めて悪い。暗闇の中から飛び出す人に何度も驚かされる。
途中視界の悪さからであろう車線から外れたトラックを何台か見かけた。もしこのトラックが道をふさいでいれば、一本道のため、ずっと通行止めで今回はムルンダバには行けなかったであろう。また引き返してもホテルが取れなかったかもしれない。運が良いと言えば事故にあった人には失礼であるが、何とか通行ができたので山道をひた走る。
途中、モヤの中から飛び出すように見えてくる牛車に驚かされる。さらに厳しい山道と疲れのせいか、車酔いに悩まされる。
そのような苦しい中でも、窓から見える美しい棚田が酔いを癒してくれる。
そして、行程を約3分の1過ぎたところにあるアンチラベに到着。ここでパンを買い朝食。シンプルなパンがとても美味しい。絶品であった!
そしてここから先約500kmの道は比較的緩やかである。田園風景が美しい。
前を行くタクシーブルースを追い抜きながらひたすら走り続ける。運転は安全と知りながらもやはり何度かヒヤッとする場面がありスリリングである。
また途中では、砂金を採る光景を見ることができる。いろんな村から砂金を採るために人がやってきて、新しい村ができてきている。
そして行程の半分を過ぎたぐらいでランチタイム。先ほど買ったパンとソーセージをパッと食べる。普段あまりパンを食べないためなのか、このシンプルさがとても美味しく感じた。
そしてすぐに出発。ひたすら走る。ただ走る。
途中マダガスカルが本家本元であるビスマルキアの群生にも出会えた。どんな光景が目に飛び込んでくるかわからないので、おちおち眠ることもできない。
そして何とか明るい間にムルンダバへ到着することができた。そしてバオバブ街道周辺の環境をチェックした。
そうこうしているうちに陽は落ち始めて、しばしバオバブ街道で太陽が沈むのを複雑な思いで眺めていた。
そのうち完全に暗くなったのでホテルに向かった。今日の宿はBAOBAB CAFÉ
日本のような便利さや清潔さとは違うが、趣があるホテル。日本のツアーも訪れるホテル。虫がでることやシャワーが水しかでないこともあるのは致し方ない。
ここで簡単に食事をとる。いかのニンニク炒めと、良く冷えたガスウォーターが、お酒の飲めない私にはごちそうである。そしてお腹は満たされたので、長時間のドライブによってきしんだ身体で部屋に入り、お湯の出ない冷たいシャワーのショック療法で、いったん元気を取り戻す。そして残った体力をギリギリまでデスクワークにつぎ込み、この日は日付が変わるころ倒れるように眠った。
朝は4時起床。再びバオバブ街道へ行く。ここで日の出のバオバブを少し眺めて、アンチラベへと今まで来た道を折り返した。
途中、眠気覚ましのコーヒーを身体に注ぎ込み気合を入れて、定点観測のバオバブをチェックし、周囲のバオバブ(グランディディエリ、フニィ、ザー)を眺めながら、来た時の道と同じ道をひたすら走った。
そして途中何とか木陰を見つけて、ランチ。今日はサンドと途中で買ったバナナ。シンプルで美味しいが、パンは少し飽きてきていたのでバナナがとても美味しく感じた(笑)
途中 旅人の木が応援してくれているように感じながらひたすら走る。そして砂金を掘る光景に出会う。当たり前である。同じ道を通っているので・・・・
そして予定通り夕刻に、昨日朝食をとった街 アンチラベに到着
ここで日本からこの地に赴いている協力隊員とお話させていただく機会を得て、彼らの素晴らしく輝いた眼と前向きな姿勢に多く勇気づけられ、再会を約束して別れ、その後はアンチラベの静かな夜を過ごした。