四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

2019.08.07

又右衛門 猛暑の霞が関。心のバリアフリーとユニバーサルデザイン

今日は 猛暑の都会での活動となった。今回の都内も予定がぎっしりでバタバタの2日間となった。

 

1日目は省庁にて私たちの活動や考え方を話し、簡単なプレゼンと各担当の方々とのディスカッションを行うという貴重な機会をいただいた。

そして私たちの活動に興味や関心を強く持っていただけたことは、今後の花き業界にとっては非常に価値があることのように思う。今後もこのような機会があれば率先して取り組んでいきたいと思う。

その後、スペイン大使館に顔を出し、諸々の報告と情報交換をさせていただいた。そして再び霞が関に戻り、ミーティングの時間と、ご指導をいただいた。

 

ちょうどこの日は各省において「こども霞が関見学デー」が開催されており、私は国土交通省の屋上庭園で、2日間限定の『空の公園』を見学させていただいた。

屋上庭園では、既存の建築物への屋上緑化技術の適用検討と効果検証を通じた、 屋上緑化の普及啓発を行っており、新たな活用や維持管理方法について検討をしているとのこと。

そしてこの日に併せて、除草と動物とのふれあいが同時にできる「ヤギ除草」のデモンストレーションが行われ、多くの親子が参加して、とても良い表情でヤギや植物と触れ合っていたのが印象的であった。

さらに、暑い中でもロボット芝刈り機や遊具、ベンチなどに興味を持ってとても楽しそうな顔をしていたのが印象的であった。

どちらかというと少し距離があって堅い印象がある省庁に、このように子どもたちが訪れ、省庁の役割や取り組みなどを知る機会はある意味、考え方のバリアフリーにつながるとても素敵なことであると思う。私が小さなときにもこのようなイベントがあれば、ひょっとしたら違った道を歩んでいたかもしれないと感じた。いずれにしてもまた機会があれば、子どものように色んな省庁を周り、色々学んでみたいと感じた。

そして国交省の屋上から国会議事堂を眺めることができた。とても良い眺めである。

国会議事堂と言えば先日バリアフリー化について議論がされていたのをTVなどで観させていただいた。

自身で議会に参加できない議員のためや、今後のためにいち早く整備し、バリアフリーを進めるべきとの意見があった。また歴史的な建物であるので改修すべきではないのではという声も上がっていた。

 

私の意見としては、お叱りを受けるかもしれないが、議場の座席については早急に環境整備を行わなければならないが、導線の整備に大きな予算を使って歴史的意義のあるものを改修するよりは、もっとやらなければならないことがあるように感じている。

 

現状の日本でも各地、各施設でバリアフリーが推進され、施工がなされている。その他にも点字による表示や、音による誘導など、不便を余儀なくされている人を補助する設備が整えられてきている。それはとても素晴らしいことと思うし、今後もすすめていくべきだと思う。でもしかし、バリアフリー化が進み、補助設備が整っていても、実際には駅のホームから転落してしまう人もいる。

さらに国土の全体を見てみれば、バリアフリーになっているところは、まだまだごく一部で、普段歩き、車が行き交う道などの生活圏は、ほとんどそのままである。いくら制度を設けて推進しても到底追いつくわけがない。

 

そのような中、今、もっとも必要とされているのは設備ではなく人を支える心や手ではないかと思う。それこそが最も有効であり、その携える心や手があれば、どんな段差でも上ることができ、目の前が見えなくても安心でき歩けるようになるのではないかと思う。

 

にもかかわらず今の日本はどうだろう。設備を整えることによって、満足をしてしまったりしていないだろうか?私はバリアフリー化をすすめると同時に、困っている人にはもっと手を携える、声を掛ける、という「人として当たり前の心」を醸成させる機会を創り出すことに、力を入れるべきではないかと思う。

そのような機会の一つがこの国会のバリアフリー化の問題ではないかと感じた。私はそのためにも敢えて国会議事堂をバリアフリー化せず現状のまま、二人の議員が議会に出席するために、議員が党の所属や意見の対立などに関係なく超党派で補助する姿を、より広く多くの人に見せていただくこともその一つではないかと思う。

 

国会議員の先生方には党利による偏った考え方という障壁を取って国家のために議論をしていただき、私たち国民は仕事や生活の中で自社や自身のことばかりにとらわれないようにつとめるという「心のバリアフリー化」が必要であり、ユニバーサルデザイン化を進めなければならないのではないかと思う。

豊かな国を創るための物づくりが得意な日本。それ以上に私は心豊かな国を創る人づくりがしっかりとできる日本でなければならないと強く考える。