四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ
MATAEMON'S THINKING BLOG
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今回は、静岡からおいでいただいたパートナーに弊社をご案内し、その後、淡路島へと向かった。
桜もちらほら咲き始めている春の陽気に包まれ、静かな海を横目にみながら、約1時間で淡路夢舞台に到着。
到着するや否や、まずあわじグリーン館に向かった。
グリーン館では稲田館長に迎えていただき、館長室で簡単なミーティングをした後、先日から取り組んでいるプロジェクトである「しんかのにわ」の施工状況のチェックを行った。
安藤建築の素敵な温室の一角に「しんかのにわ」を設置し、子どもたちなどに植物の進化や命などについて考えてもらえる機会を創出するという稲田館長肝入りの取り組みで、今回打診をいただいたのである。
私は稲田館長には普段からお世話になっているのに加え、何より又右衛門が兵庫県民として、この日本を代表する素敵な温室を最大限に利活用し、より多くの人びとに植物から預かったメッセージを伝えられればと思っていたので、喜んで参画させていただいた。
今回新たに導入された植物を紹介すると、まずは「ディクソニア アンタルクティカ別名ソフトツリーファーン」がある。
現場では、施工・管理されているスタッフの方々に図鑑やネットに載っている情報ではなく、又右衛門が現場にて見て触れた情報をお伝えさせていただいた。
他に「マクロザミア ムーレイ」。ワシントン条約appendix2に分類される希少な植物である。3年で約1cmしか成長しないと言われており、その計算からすると今回導入されたものはおおよそ樹齢600~800年になるかと言える。
幾度となく繰り返されたブッシュファイヤーで焼け焦げた木肌が、その歴史を物語っており、植物の管理情報だけではなく、植物にまつわる話も併せてご紹介させていただいた。
この区域には他に私のオーストラリアのパートナーから届けられた「ジュラシックツリー」などもあり、とても素敵な環境になりつつある。
また別の区域にはなるが、これもまたオーストラリアの希少な固有種である「ザンソレア(グラスツリー)」も持ち込ませていただいた。
「ザンソレア(グラスツリー)」には、ジョンソニーやオーストラリスなどいくつかの種が存在し、グラウカはブルーがかった葉で希少種になる。
さらにグラウカの中でも2種あり、そのうちのグラウカsspアンガスティフォリアは、シルバーブルーが強くとても美しくさらに希少。
特に1mを超えるものの輸出制限や、現在採取制限指定区域なっているなど、輸出入が難しくなってきているのと、この種の特性から輸出入におけるストレスをとても受けやすいため、とても貴重である。
この種も木肌が黒いのはブッシュファイヤーで焼け焦げているためで、オーストラリアの自然環境の厳しさをうかがい知ることができる。
このような植物が新しく仲間入りしているので、是非皆さんにもご覧いただければと思う。いつ完成かについては、4月中旬かと思われるが、正確なことは直接お問い合わせしていただければと思う。
またパネル展示として稲田館長が手掛けられてきたシンガポールのプロジェクトなど素晴らしい実績の紹介もされていて興味深い。
また今の時期はらん展が開催されていて、とても魅力的なランが数多く飾られている。
東京での期間限定のらん展も良いが、仮設でなく植物に囲まれた中でのらん展は素敵なので是非訪問されればと思う。
他にも素敵な花や植物がいっぱいなので是非です。
また夢舞台は世界的建築家である安藤忠雄先生の設計が本当に素敵である。世界に誇れる施設であるので、ここをゆっくり歩いてみるだけでも価値がある。私は植物活動家として、このような素敵な建築に触れると、無性に植物を融合させてみたくなる。
是非いつの日か経験を積み、感性を研ぎ澄ませて、このような舞台と世界の植物を融合させて魅力的な空間を創り出せるような活動家になりたく思う。そのような気持ちを奮い立たせてくれる1日となった。まだまだ楽しみがいっぱいである。
昨日、館山でのプロジェクトを終え、成田へと向かった。
そしてせっかく千葉まで来たのだから、年末に大変お世話になっている松、千両の生産地に向かうことにした。
レンタカーでひた走り、途中休憩をはさんで約5時間で到着。特にお世話になっている荒波農園さんを訪問することにした。
何の連絡もなしでの訪問なので、外出されているのは当然である。とりあえずご家族の方に御礼を含めたご挨拶をすることができた。
そして今回の千葉訪問の最終目的地である成田へと向かい、約1時間30分で到着。
ちょうど夕飯時であったので、食事をしようと駅に向かったが、なかなか一人では入りづらそうだったのでファーストフードで済ませて、ホテルにてデスクワークを行い、明日に向けて早めに休むことにした。
早朝目覚め、ホテルのお弁当をいただき、現地へと向かった。
今日は、パートナーであり、友人ともいえる大栄花園の高橋康弘氏をたずねた。
高橋さんは世界的に活躍される育種家で、シクラメンやアジサイなど多くの品種を産み出され、多数の受賞歴がある凄い方である。そして何度も一緒にプロジェクトを組ませていただいている。
到着後、まずアジサイの施設を見学させていただき、出荷を控えた「空海」という品種などを紹介してもらった。
中でも魅力的であったのが「キッチンアジサイ」という手のひらサイズのアジサイである。本当によくしまっており、花もしっかりついていて魅力的である。
興味があったので少し突っ込んで聞いてみると、普通サイズや大きなサイズを作るより、このようなサイズを作る方が手間や費用もかかるとのこと。しかし流通価格は大きなサイズより安価で、本来なら同じ価格で取引をしていただきたいとのこと。説明を受けると確かにと思う。
まるでスマホやパソコンなどと同じように、努力の結果、小型化に成功させているのだから、もう少し報われても良いのではと実際に感じた。利益だけを考えれば、普通サイズを作ったほうが良いところを、小型化にこだわり、この良さを解ってくれている人がいるから続けていきたいとのこと。さすが高橋さんと思えた。
他にも「スフレ」という斑入りのアジサイも作られており、花の日などの繁忙期に向かって、楽しみがいっぱいである。
またスパイラルのアガベや、観葉植物なども手掛け始めていて、今後に期待である。
圃場の見学の後、アンテナショップとして展開している「Breeds」を訪問した。ここは奥様が切り盛りされていてセンスの良さを感じる。奥様はとても魅力的な方で今回もいろいろとお話ができた。
お店には、自社生産の植物をはじめ、観葉植物などが素敵に並んでいる。
素敵な器などもラインナップされている。
屋外では又右衛門プランツのユッカ ロストラータ“ブルースワン”やオリーブ、ブラヘア アルマータ、グラスツリー グラウカなどが迎えてくれる。
店内で美味しいコーヒーをいただきながら、今後の取り組みについてお話をした。
2027年に開催予定の横浜園芸博覧会の話にもなり、何とか花き園芸業界あげて取り組み、盛り上げたいと共有でき、その年には世界が驚くような品種を産み出し、出展するとの力強い言葉も聞けた。本当に楽しみである。
そのような会話の中で、特に印象的だったのが、横浜などその目的のために「今、今日から始める」と言う言葉であった。近々とか明日からではなく「今日から・・・」という言葉であった。そしてそれを支える奥様が本当に素敵に感じた。
そうこうしている間にもお店には多くのお客様が来られ、長居しては営業妨害になるので、後ろ髪を引かれる思いで帰ることにした。
せっかくなので奥様と写真をとお誘いしたが、残念ながらNGであった。是非奥様を一目見たい方はお店へと足を運ばれてはと思う。
別れ際には、今後も引き続き輸入植物や輸出の取り組みについてもご協力いただけることを互いに約束することができ、気持ちよく送り出していただけた。
そして再びレンタカーに乗り込み、羽田空港経由で帰阪することができた。
井上社長や高橋さんなど、同じ業界にいながら、取引きだけの話でなく、植物に限らずいろんなことを本音で話し合えるパートナーがいてくれることは本当にしあわせに思う。今回も、そのような素敵な思いを再認識できた出張となった。
さ~~これで千葉編は終わるが、赤信号のない又右衛門鉄道。終着駅のない各駅停車の旅をこれからも楽しみにしていてくださいね。
夕方、館山に到着。
活躍の違いに大差はあるが、以前から付き合いがある青山フラワーマーケットの井上社長と久しぶりの会談のため、館山の豪邸を訪れた。
井上さんとの出逢いは約20年前。日本フローラルマーケティング協会(JFMA)が起ち上がったときから、同じ常務理事という役割で活動をしてきた仲である。
そしてJFMA設立当初に開催された欧州研修ツアーに一緒に参加し、その後団体とは別行動で二人だけでイタリア視察を行ったことがとても懐かしく感じる。
到着してまずは、広大な自然の中にある建物や植栽などを拝見。いろんな話をするうちに陽が落ちかけてきたので一旦移動し、近くの別荘などの庭や木々を拝見しながら、心地よい海風を全身で感じさせてもらった。
そうこうしているうちに、すっかりあたりは真っ暗になったので、近くの居酒屋というより料亭に近いようなお店で食事をとった。
食事中はもちろんコロナ対策を万全にとり、美味しいお魚をいっぱいいただきながら、思い出話から現在のこと、未来のこと、仕事やプライベートなどについて語り合った。
時には笑い合いながらお互いが気をつかわずにいろんな話をすることができ、あっという間に制限時間いっぱいとなったので、帰路につくことにした。
翌朝、再び井上邸に集合。地元の庭師さんも合流し、豪邸ではなく豪庭について意見交換を行なった。
素晴らしいロケーションと強風という過酷なロケーションの特徴を最大限に活かした大自然の大邸宅になっていくのが本当に楽しみである。
そうこうしているうちに、時間も迫ってきたため、ここでも近い再訪を約束し、次の目的地である銚子へと向かうことにした。
井上社長とは、イタリアに一緒に行った頃から、何度も会い、一緒に仕事をしたこともあったが、今回のようにゆっくり時間をとって話をすることがなかった。こうして現在の成長を聞かせてもらうと、しっかりした地盤に凄いスピードで成長していったことをあらためて感じることができた。列車に例えるとまるで新幹線や七つ星のようなものであろう。
それに比べて又右衛門電鉄は、ローカル鉄道の各駅停車から始まり、各駅停車にしか味わえない出逢いや触れあい、気づきをしっかり感じながら進んできた。少ないかもしれないが、車掌や乗務員、お客様とともに各駅に停まりながらも前へ進めていくことができたと思っている。今では海外も走ることができるようになってきた。本当に皆さんの支えのおかげである。
しかしまだまだ終着駅にはついていない。その先を見つめている。いつかは宇宙にもとさえ思っている。又右衛門電鉄がいつか銀河鉄道999を超えるという妄想を持ちながら・・・・
彼岸商戦。いろいろ厳しい環境の中であったが、スタッフが身も心も削りながら何とか乗り越えてくれたので無事終えることができた。スタッフの頼もしさを感じながら、重要な会議を繰り返し、24日から千葉に向けて出発した。
飛行機で羽田に向かうために自宅を出発。いつもなら空港近くの格安駐車場を利用するが、今回は場合によっては2泊から4泊の可能性があるので、本社に車をおいて電車で伊丹空港に向かい、少し早めに到着した。
朝一番の飛行機のため遅れなどもなく、定刻に羽田に到着。そこからレンタカーを借りて出発。初めて乗る?くぐる?アクアラインを喜びながら通過し、あっという間に木更津まで到着した。
そこから約1時間。某市に初上陸。東京からのパートナーを大原駅でピックアップし、とりあえず待ち合わせ場所へと向かった。
ある地区で抱える課題を今まで様々な方法で解決しようと取り組んできたが結果が出せずで、今回、私たちの門をたたいていただき訪問となったのである。
早速現地調査し、今までのことをヒヤリング。しばし色んな現場を確認し、今後の対処法をいくつか見つけることができた。その中から天然由来のオリジナル資材を用いて、自然治癒力を高める持続可能な方法を口頭で簡単に案内すると大変共感いただくことができ、早速関係者と協議したいと言っていただくことができた。今までのいくつかの現場を解決してきており、時間はかかっても今回もきっと結果を出せると確信しているので、地域の方々には期待してお待ちいただければと思う。
そしてこの地を後にして、次の目的地である館山をめざした。途中 道の駅でトイレ休憩を行い、下道を走り続け約2時間で目的地に到着した。
この続きは、次号にて。
昨日、朝一番からのリモートミーティングを終え、午後からしっかり雨が降る中、都内へと向かった。
夕方には府中に到着。先日、私たちの活動に興味を持っていただけた方から求職についての問い合わせがあり、ちょうどタイミングも合ったので、バラエングループの方向性などについて私から個別説明会をさせていただいた。
とても前向きな方であり、私たちの活動に興味をお持ちで、共感をしていただけているというとても嬉しく感じる方であった。今後についての最終結果はでていないが、今まで培ってきた海外経験を活かした貿易や、又右衛門やバラエングループの活動を広く伝えるための活動をされたいとのことで頼もしいばかりである。そして何より植物に対する想いがしっかりあるので、是非花き園芸業界で活躍してほしいと思っている。そして縁あって私たちと一緒に歩んでもらえることになったときは、いずれ紹介をさせていただこうと思う。
そして雨が上がった翌日19日
普段からお世話になっているよみうりランド HANA-BIYORIにてナチュラリスティックガーデンでは世界の第一人者であるPIET OUDOLF(ピィトアゥドルフ)氏が監修するガーデンが初めて日本でOPENし、そのセレモニーに参加をしてきた。
セレモニーは以前に植栽したパラボラッチョ前のステージで駐日オランダ王国ペーターファン・デル・フリート大使や稲城市 高橋市長、よみうりランド 溝口社長、北原取締役、そして今回の取り組みを企画し実現させたプロジェクト ヘッドガーデナーの永村裕子氏が列席され開催された。
大使閣下はじめとする来賓の方々からのメッセージがあり、それに加えてピィト氏からのビデオメッセージもあり盛大に執り行われた。
その後、晴れた良い天気の中、実際のガーデンに移動し、今回の取り組みなどの説明がなされた。
今回このガーデンのOPENまでには永村氏の多大な努力があったと思う。パートナーながらあっぱれだと思う。そして植栽のために日本各地から集まった素晴らしいガーデナーやHANA-BIYORIスタッフの皆さんの取り組みに敬意を表したいと思う。
これから日々素敵な変化をしていくガーデンがとても楽しみである。
今日は、大阪青年会議所で大変お世話になった先輩から植樹のご依頼をいただき、大阪 中之島公園へと向かった。
大安の午前中が好ましいと思い日程を決めていたため、無類の雨男である又右衛門は天気の心配ばかりをしていたが、当日は予報通りにとてもいい天気で、今年一番の温かさというおまけ付きの日になった。
土曜日の公園ということもあり、寝ころびながら本を読んでいる人や、フリスビーを楽しむカップルや、お弁当を食べている親子連れなど、多くの皆さんが陽気を楽しまれていた。
まずは先日、あらかじめ建設局と打ち合わせして確認した場所の穴掘りから始め、その後いつものような手順で桜の植樹を行った。
ご依頼主様のご家族も参加され、穴掘りから特別な土壌改良、植え込み、支柱たてまでの一連の作業を見ていただき、実際にお手伝いもしていただきながら楽しく進めることができた。
人出の多い中での施工のため、安心安全に最大限の注意を払うことは当たり前であるが、仕上げには行政の指導に則った支柱施工を行い、しっかりシュロ縄などで固定し、無事に全てを終えることができました。
皆様の温かい眼差しを受けて行う記念植樹、植物もさぞかし嬉しいのではと思います。
この桜がご依頼主様とそのご関係の皆様、ここを訪れる皆様に見守られながら育ち、そしていずれ皆様を見守る大樹になることを願っています。素敵な1日をありがとうございました。
今日は、朝一番に農場の改修状況のチェックを行い、その足で香川県をめざした。
今日、香川へ向かう目的は香川大学農学部で深井教授(元学部長)の退職最終講義を聴講するためである。
農場で段取り確認し、そのまま高速をひた走る。途中、SAでガソリンを補給し食事をいただき、約3時間で池戸の農学部へと到着。
パートナーである半田氏と合流し、早速会場へと向かった。
少し早めに着いたが、講義室には深井先生がいらっしゃり、挨拶をして今までの謝意を伝えることができた。
講演は「花と向き合う」と題されており、先生の歩み、様々な角度からの研究など、とても興味深い内容で多く学ばせていただくことができた。
講演終了後には在学生や卒業生、関係者などから花束が多く手渡され、深井先生の人望の厚さを垣間見ることができた。
その後、深井先生への届け物を運び、常にオリーブやレインガーデンなど様々なプロジェクトでお世話になっているパートナーの半田氏と、オリンピアンのオリーブ冠でお世話になっている岡崎氏とともに、先生の部屋で少しお話をすることができた。
今回、何故リモートと同時並行で行われる最終講義を香川まで受けに行ったかというと、最後の機会なのでということもあったが、その他に以前先生のところの学生を弊社で預からせていただいた経緯などがあり、大変お世話になっており、どうしても一度は直接講義を受けたかったためである。
先生からお預かりした学生は、とてもピュアで素敵な学生であった。ただまだまだ私の経営者としての資質など足らないところが多く、社内で大成させてあげることができず、今では違う業界で活躍してくれていると思う。今彼女を迎えるともっと何かできたのではないかとは思うが、時間は巻き戻せないので、学びとして今後に活かしていきたいと想う。
先生の部屋を出るときに、退職後に一緒にできるプロジェクトや、やってみたいこと、行ってみたいところなど共通するところも多くあり、むしろ退職後の方が繋がりは深くなりそうだという想いがわき、本当に楽しみである。
深井先生。長い間お疲れさまでした。今日はとても深いい話を聴かせていただきありがとうございました。引き続き学ばせていただきたく思っておりますので何卒よろしくお願いいたします。
またお伺いいたします。
今日は又右衛門が会員である日本植物園協会主催の第19回植物園シンポジウム「守り、つなぐ、江戸園芸」が神代植物園で開催された。
以前から江戸園芸や古典園芸には関心があり、浮世絵とのコラボレーションに関わらせていただいていたので大変楽しみにしていたシンポジウムである。私は現地にて参加予定であったが、この会でもCOVID-19の影響により、オンラインでのみの参加しかできなくなり、自宅からの参加となってしまった。
『第1部 江戸の園芸植物を守る』では、
「日本植物園協会ナショナルコレクション認定制度と現在までの認定コレクション」としてナショナルコレクション委員会の倉重祐二様から丁寧な説明とご紹介があり、ナショナルコレクションの意義や目的などについて知識を深めることができた。
続いて「江戸の花サクラソウ~品種と栽培文化の継承に向けて~」として、さくらそう会世話人代表・日本植物園協会名誉会員の鳥居恒夫様から、サクラソウの魅力や生い立ちから現在にいたるまでを写真でご紹介いただき、サクラソウの奥深さを学ぶことができた。
さらに「江戸の園芸と令和のガーデニング 古くて新しい植物 松葉蘭」について、日本松葉蘭連合会・静岡伝統園芸保存会の落合啓二様のご講演により、松葉蘭の魅力と古典園芸への興味がさらに深まった。中でも「松葉蘭」と「マツバラン」の呼び方も園芸品種ともともとの種で変えているとのことに、へ~~っと、うなずかされることが多かった。
その後「ナショナルコレクション制度を活用した江戸の園芸植物の保存」として神代植物公園松井映樹園長と演者によるパネルディスカッションも開催され、興味深い内容のお話を多く聞けました。
『第2部 江戸の園芸文化を知る』では「神代植物公園のウメコレクションとウメ園」として神代植物公園園芸係長の石川等様からウメ園の案内があり、あっという間に3時間が経ってしまい、学びと楽しみをたくさんいただき閉会となった。
今回のシンポジウムは、現地で観たかったのが正直なところであるが、来年の楽しみが1つ増えたと思っておくことにしたいと思う。
それにしても園芸は奥深いものであると実感できる1日となった。
今日3月3日は、「世界野生生物の日」である。
幼かった頃は3月3日といえば「ひな祭り」で、旧家だったこともあり女の子はいなかったが大きな雛飾りがあり、その日は少し贅沢な食事であったことを憶えている。
学生の頃には、家業の花屋の手伝いで、節句用の桃のパック花を作る忙しさに翻弄されていた日でもあった。
そして私が家業に加わることになってからは、任されたのが生花部門であったため、パック花用の桃を手配するために、多くの産地を回っていたことが思い出される。
近くの川西や池田の産地に始まり、和歌山それに茨城など矢口桃や新矢口桃の手配で、色んな所を買い付けや契約のために回っていたことが懐かしく感じる。
そして10数年前から世界を周り、様々な国の大地を踏み、多くの動植物たちと出逢ったことから3月3日は「世界野生生物の日」というのがまず頭に浮かび上がるようになってきた。
世界に飛び出した頃には、あまりにもユニークな植物に出逢うことで驚きを感じ、時には手に入れたいという衝動にかられそうになったこともあったが、国際ルールの遵守をできなければ又右衛門活動とはいえないため、自制していた時期もあった。今は植物をまもらなければならないという気持ちが強く、3月3日は「ひな祭り」同様に「世界野生生物の日」が多く人に知られるようになればと思っている。
是非、皆様も野生生物との共生、共存について今一度考えていただければと思う。
文明と言う大義名分のもとに行われてきた人間本位の開発によって失われる命や自然があることを。そしてそれは取り戻せないということを。
決して同じことを繰り返さないために・・・
気がつけばもう3月。今年のお朔日参りも今日で3度目。確かに陽も長くなり、少しばかり温かくなったような気がしますね。
毎月のお詣りをして事務所に戻ると、私の机に「花卉園芸新聞」が届いており、先日取材していただいた記事が掲載されていました。
今月から順次始動させていくローズガーデンリユースマーケット。
この取り組みは実際には数年前から進めていた計画であり、COVID-19による影響など厳しい状況に少しでも早くと思いながらも中々スタートまでこぎつけられなかったのだが、担当スタッフの強い力もあり何とか事業開始までこぎつけることができた。
そもそもこのような事業をはじめようと思った理由は何かというと、単純に社会全体と同様にエシカルや持続可能、環境配慮などが当たり前になっていく中、花き仲卸としてやれることがないかということであった。
しかし、今まで新品の商品を売ることで収益を得てきた卸なので、経営に影響は与えないであろうか?今まで支えてくれている資材メーカーとの関係性を崩してしまうことにならないか?などを考えて、踏み切れずにいた。
そのような中、COVID-19影響が本年になっても続き、大きな装飾などの機会が大幅に減った取引先が増え、花器の使い道が無くなってしまったり、新しい花器を購入する利益を産み出せていなかったり、様々な問題を抱えることになってしまったため、環境のためもあるが、少しでも日々お世話になっている花店やフラワーデザイナーのお役に立てればと思い準備を進めていた。
資材の仕入れ先などとの関係性が悪くならないかの心配もあったが、資材メーカーの方々とお話をすると、コンテナ不足で十分な供給ができない状況でもあり、私たちの取り組みに対して、問題提議をされることは無かった。むしろ支持するので引き続き協力関係を保ちながら、進めていきましょうという言葉をいただけ、今回この機会にこそ始動させるべきという判断に至りました。
正直、古物商の認可は持っているものの、まだまだリユース業界の知識は乏しく、試行錯誤を繰り返してきたが、この方法が正しいというまでには至っていない。少々見切り発車的なところがあるので、これからは皆さんの言葉を丁寧に聞き取りながら、柔軟に、より良い仕組みづくりのためルール変更をしていければと考えています。
使い道が限られている大きな花器や、なかなか手が出なかった高価な花器をシェアしたり、倉庫に眠っていた花器を有効活用できたり、使い捨てに切り替わっていたスタンドなども再利用できたりすることになるであろう。
今までリサイクルショップに持ち込めば二束三文の扱いであったものが、価値をわかる人、有効活用できる人に、それなりの価格で手渡せられるようになることでwin-winの関係が構築され、少しでも花き関係の方々の支援に繋がればと思っています。
まずは皆さんからの提供から始まるこのビジネスモデル。どしどし持ち込んでいただければと思っています。
詳しいことは薔薇園植物場大阪営業所 事業企画 0668673900までお問い合わせくださいませ。