四代目又右衛門の頭の中を書いたブログ

MATAEMON'S THINKING BLOG

今回のタイは、いつもの先日来の生産地での取り組み進行状況の確認などもあるが、メインは、出張後編の日程で開催される大阪商工会議所が主催する「タイ グリーンミッション」に参加するためである。バラエングループのメインの花き園芸とは少し違うかもしれないが、農業、環境などについては関わるところもあり、相談してみたところ是非とお声掛けいただいたのと、むしろ普段接点の少ない人たちから学ぶことが多いのもあるので、申し込ませていただき、今回のタイ訪問となったのである。

さて出発当日。出発前の社内ミーティングを行い、多くの並行している取り組みについて確認を行った。そして昼一番には、薔薇園植物場の新年度の会社方針について説明をさせていただき、終了後、荷物を積み込み、伊丹空港へ送ってもらった。

今回は、会社方針説明会を急遽差し込んだため、伊丹空港から成田空港を経由し、スワンナプーム空港に向かう。

今回は天候の不安もなく、ただあるのは私のいつもの物を失くしてしまう不安ぐらいでの出発である。飛行機も定刻に出発。いつものようにJALのCAさんに、お迎えいただき、

いつもの非常口座席に座り、バンコクへと向かった。

今回は隣に座られる方もいなかったため、広く使わせてもらえ、デスクワークも会社や自宅同様に快適に進めながら、定刻より早めの到着となった。

そして入国審査ゲートは夜遅いのもあり、すいていたのでスムーズに。そしてターンテーブルで荷物を待つこと10分程で、無事に荷物が出てきてピックアップ。そしてスーツケースの上に、資材が入った重いバッグを載せると思うように動かない。

おかしいなと思いながら向きを変えてみて、何とか行けそうだと判断して、階下へと降りていった。そして機内では最終電車には間に合わないだろうと思うのと、今回は、リュックも含めると3つのバッグで約50kgになるため、腰痛もちの私には移動が大変なので、今回はタクシーでの移動と決めてはいたが、階下に降りて、多くの人が小走りで駅に向かっている姿を見ていたら、まだ最終電車に間に合うんだと思うと、急にもったいない精神がこみあげてきて、同じように小走りで、ホームに向かい、無事に電車に乗ることができた。

タイのタクシーは日本から比べるとかなり安く、ホテルまでは日本円で2500円ぐらいだが、多くはメーターを倒さず、中には通常の数倍もの値段を要求するドライバーもいて、それを値切ったり交渉したりすること自体が好きでないのと、電車を乗り継げば300円未満ぐらいで最寄り駅まで行けるのを知っているのでどうしても、気が進まないのである。

そして動きが不自由なスーツケース苦労しながら押したり、ひっぱったりしながら、エスカレータやエレベーターを探しながら、何とかBTSの最終にも間に合った。

そして宿泊施設の最寄り駅に到着し、ここからホテルに向かうのだが、さらにスーツケースの動きが悪くなり、中々動かせずに、ガタゴトの歩道を進んでいると、とうとうスーツケースの車輪が欠けてしまっていたようである。

そこからはさらに悲惨で、担いだり、無理矢理引きずったりしながらホテルに向かったので、腰は痛くなるは、横断歩道を横切る時、車に急がされて、思いバッグがずり落ち、手首や指をひねるや、血豆ができるはで、かなりハードな移動となった。それでも汗だくになりながら、ホテルに到着。部屋に入って荷物を置いて何とか一息つくことができた。

思い起こせば空港でピックアップした時に、慌てずしっかり見ていれば、車輪が壊れていたことは見つけられていたと思うし、タクシーに乗れば、こんなことはならなかったかもしれなかったな~~と思いながらも、ボロボロになりながら山を登り切ったような、妙な達成感に包まれながら深夜シャワーを浴びて、しばらくしてネコのいないベッドで横になった。

さてとスーツケースどうしようかな???

明日起きてから考えよう・・・・。おやすみなさい。

さて今回のタイ紀行の最後は同行スタッフとともに行った現地での作業について書かせていただきます。

ご存知の方がほとんどかとは思いますが、一人でも多くの人に周知いただくために敢えて今回も話させていただきますが、日本はじめ、多くの国々は、植物を輸入する際は、土が付着していては輸入できないというルールがあります。

それは土に日本の植物や生態系に悪影響を及ぼすものが含まれている可能性があるからである。そして世界各国の中でも日本の植物検疫の検査はとても厳格です。その規制のおかげで影響があるものの入国を水際で抑えられている。植物防疫所の方々の日々の努力には頭が下がる。

私たちは輸入植物の安全性を高めるため、植物検疫の検査の負担軽減のためにも、必要に応じて、私たちも可能であれば現地の方々とともに、実際に洗浄を行い、その指導をしている。今回はその模様を少し紹介させていただきます。

これは大型のフィカスであるが、このような大きな植物の洗浄には、かなりの時間と根気が必要になる。まずは一番土がついている可能性がある根の周りをチェック&洗浄 写真では数枚であるが、この樹だけで3日目の洗浄である。

何故3回目の洗浄かというと、植物への負担を分散させるためである。本当に根気がいる。

ある程度、根の洗浄を進め、続いて木の上部の洗浄も行う。又右衛門も参戦。

いくらきれいに洗ったつもりでも、微量の土が出てくる。ここは又右衛門は厳しく指導する。

ただ言葉だけでは伝えきれないので、一緒にびしょびしょになりながら、作業を進めていく。

この方などは、完全にびしょ濡れである。ただうれしいのは、ここまで濡れながら作業をすることに、疑問を感じずにその必要性を理解し、寡黙におこなってくれている。本当にありがたい。これが意味もわからずに、ただ強制的に作業をさせられていると感じていたら、きっと私たちが帰国したらまた手を抜いた作業になるだろう。これがともに活動することの意義であると感じている。

そして一旦仮仕上げ、少し期間をおいて、樹勢が回復してから、再度洗浄に入る。お気づきの方もいただろうが、樹の上部の葉を全て落とさないのは回復を早めるためでもある。輸出の時には(日本に向かう)直前で葉を落とすようにしている。全ての植物が同様な方法ではないがこのようにして仕上げていく場合もあることを知っていただければである。

うってかわってこのような小さなサンスベリアもしっかり丁寧に洗っていく。そしてひとつずつ、しっかり新聞でくるんでから丁寧に箱に詰められて日本に向かう。

現地でココピートにて作られているように言っていても、実際に鉢から出して、根をさばきながら見ていくと、中には土が入っていることがある。決して現地の方々に疑いを持っているわけではないが、日本との感覚の違いもあるのでしっかり見極めていかなければならない。

この時も特別なところにお届けする葉のとても大きなボルネオジャイアントの根洗いを行わせていただいた。急に雨が降り始めたおかげで、全身びっしょり濡れてしまった。この時の影響もあり少し体調が低下したかもしれないと、今では思っている。

また洗ったヤシの変化をチェックしながら、日本に向けて日々研究をしてくれている次世代もいてくれて今後は本当に楽しみである。

彼女らは日本での販売を全て私たちに任してくれているとまで言ってくれているので私たちの指導も力が入る。新たな技術を伝えていくことにも躊躇がない。

いかがでしたか?簡単な説明でしたが、現地の方々や植物は日本に来ていただくために、本当に大変な努力をしていただいていることを知っていただければと思う。

今回、私たちの次の担い手が現地の方々と一緒に作業することはお互いにとって今後大きな意味を持つと確信している。

慣れない気候や食事で体調管理が大変であったかもしれないが、最終的に元気に帰国し、その経験を活かして、活動をしてくれているであろう。本当にお疲れ様でした。

また来月、再来月と又右衛門は新しいプロジェクトと植物の状況チェックに再度伺うことになる。再会が楽しみである。

 

今回のタイ紀行。国内での案件を受けながらでタイムリーにアップできず、半月後の今になってしまい申し訳ございませんでした。

あと最後になりますが、タイやスペイン、その他の国において、多くのパートナーと様々なジャンルの植物や生産者と巡り合うことができました。

今後は私たちの取り組みを理解していただき、ともに活動いただける方限定にはなりますが、又右衛門と一緒に現地見学、研修を行っていく企画を考えています。参加者も生産者、販売者などカテゴリーに分けて、適切なところに案内するように進めていければと思っているので今しばらくお待ちいただければ幸いである。

さ~~気がつけば7月も終わり。暑い 熱~~い夏。まだまだ続きます!!!

さて今回のアップは、タイ現地での活動のひとつである生産地訪問で、公開可能なものについて書かせていただきたいと思う。今回は語るより写真が多い方が、喜んでいただけるかと思うので周った中でいくつか挙げさせていただく。

まずはタイと言えばラン。中でもデンファレが有名であろう。

品種を上げればきりがない。主に切り花として出荷されているが、私のお気に入りは手のひらサイズのミニのデンファレである。

このままエアプランツ感覚で部屋に飾っていただければと思っている。花は切り戻せば再び咲くこともあるし、花がなくても観葉植物としても楽しんでいただけるのではないだろうか?最近様々な植物が小型化しているので個人的には期待を寄せているものである。当然価格も抑えることが可能なサイズなので今後期待である。

続いてモンステラやフィロデンドロンなどの斑入りを多く生産している産地。

日本では落ち着き始めた斑入(ふいり)であるがタイではまだまだ種類や希少さが入れ替わりながら、高値水準で取引されている。日本が購入できる金額ではないぐらいの過熱ぶりである。

ホヤでも、とてもレアなものがある。正直、そのレアさにはついていけていない。

中には葉っぱ1枚数十万円というのもある。驚きである。

続いてサンスべリア。これはとても奥が深い。比較的普及しているものから、

このようにユニークなものもある。

さらにとても希少種で本年コンテストにて特別な受賞したもの。

日本未入荷の株で、まだ名前がついていないものもある。価格を聞くと、驚きで触る手をすぐに放してしまいそうになるものも。それにしても、眺めているだけでワクワクが止まらない。

最後にヤシの生産地を。絶大な人気を誇るビスマルキア。

コペルニシアやボラッススなどがいっぱいである。

このヤシの形状はまるで龍のようで、たつ年生まれで龍に心を寄せる又右衛門は、この場を離れたくないぐらいであった。

このほかにも、ブロメリアやビカクシダ、海外からの塊根植物、ソテツ類などタイには魅力的な植物があるが、今回の訪問ではこれぐらいしかま回れなかったのでこの辺で。次は産地を周って実際に行った作業などをお届けできればと思います。

少し事情があって渡航から少し時間が経ってしまったが、今月初めに訪れたタイ訪問についてまとめてアップさせていただきたいと思う。

今回のタイ訪問は、いつものように一人での訪問ではなく、現場作業もあるため、中堅スタッフと若いスタッフ同行で研修も踏まえ3名での訪問である。

その中で、マーケット視察、生産地活動、現場での作業にわけてお話をさせていただこうと思う。

今更言うまでもないが、タイでマーケットと言えば、まずチャトゥチャック マーケットということになる。タイで最も大きいマーケットで、おそらく世界最大級と言えるであろう。 敷地面積は広大で、15000以上の店が軒を連ねているとのこと。多くの店はウィークエンドマーケットと言われるように土・日曜日のみの営業で、主に日用雑貨、衣類など様々なものが売られている。ただ週末以外の週中には、その場所を有効活用し、植物のマーケットが開催されている。そこで今回の訪問では次の担い手研修として、その両方に触れていただき現状を見てもらうことにした。

まず前提として知っていただきたいのは、このようなマーケットでは、農園や現地で買い付けてきたもの売る店、農園がアンテナ的に販売しているいわゆる生産者直売店舗がある。その中には出所がわからない植物を売っている人たちがいると言うことである。

以前はこのようなマーケットで仕入れたものを日本に持っていく若い世代が多かったがCOVID-19の影響と円安、日本の輸入規制の正しい厳格化によって日本への植物の持ち込みが容易でなくなったためであろう。それに加えてSNS取引が進化し、希少植物の販売者と趣味家などがマーケットなどを通じなくても取引ができるようになったため最近はあまり日本人を見かけなくなった。

それでも私たちがマーケットを訪れるのは、そこで買い付けるのではなく、現在どのような植物が流通しているか?どのような植物が人気なのか?などのリサーチをするために、定期的に訪れるようにしているのである。商品こそなくても結構いろんな情報を仕入れることができるからである。さて前置きが長くなったが、マーケットのほんの一部の植物を見ていただければと思う。

写真のようにしまっている店舗の店先で、様々な植物が販売されている。私が一緒に写っているのはソングオブインディアである。日本ではこのようなサイズで形が整っているものは中々ないであろう。ただもっと大きく魅力的なものは探せば出てくるであろう。

大きなものがあれば小さなものも。サボテンや多肉など並んでいる。中にはとても安価な物から数万円するものまでが多く並んでいる。

今人気のホヤも様々な種類がある。専門以外とはいえその種類には正直又右衛門はついていけてないぐらいである。

少し志向は違うがバナナ専門店もあったりする。ここは以前に農園を訪問したことがある。個人的には結構興味がある。中には耐寒性があるものや、希少な品種もあり奥が深い。

このような植物が所狭しに並ぶチャトゥチャック マーケットが土日には植物売り場は撤収され、雑貨や服飾の売り場に変わる。

タイ産の民芸品のようなものやアーテフィシャルフラワーなどを見かけることができる。

他には服飾やスタイリッシュなインテリアグッズなどが立ち並ぶ。中にはとても魅力的なデザインのものを見かけることができる。新人や若手デザイナーなどはこの場所から開業し、発信し続け、選ばれしものは檜舞台へと昇っていくことがある。小さな場所にとても夢が詰まっていて、見ているだけでワクワクしてくる。

大通りは平日の植物マーケットとは段違いに人が溢れかえっている。それも多国籍である。この光景だけを見ているとCOVID-19は完全になかったことのようだと感じることができる。

私と同行したスタッフも同じマーケットが日によって変化することに驚きを感じてくれたと思う。そしてその暑さと・・・

チャトゥチャック マーケットに関しては、本当に簡単なアップしかできていないが、ビジネスとして仕入れに行くには微妙だが、タイを感じるために見学に行くには面白いところであるので火・水の植物販売と土日のマーケットに触れていただければと思う。
その時は絶対に暑熱対策は万全にしておいてくださいませ。

また中心部を少し離れると、通年植物を売っているマーケットが何件もあるので、日にちをかけて見てまわると良いかもしれない。このように変わったもの葉が特徴的なものや

又右衛門お気に入りの大きなシダなども多くある。

ユニークなユーフォルビアなど、いろんな植物に出逢えると思います。土地勘がない人には厳しいかもですが機会があればぜひ訪れてみてくださいませ。

楽しみがいっぱいですよ~~。

イギリス、スペイン各地の訪問を終えて、最終バレンシアより帰国をした。

バレンシア空港の搭乗手続きでは、未だに「Visit Japan」のQRコードを要求され、日本はもう要らないですよと何度も言ったが、中々聞き入れてもらえず、再三の要求の結果、最終的に渋った感じで「入国できないよ」と言いながら発券していただき、出発することができた。

そして経由地であるパリ シャルルドゴール空港に到着。

何となくおしゃれな感じが素敵な広い空港内を移動。

最寄りのターミナルまで移動し、無料のラウンジで、せっせとたまった作業と格闘し、少しトラブルもあったが、無事いつもお世話になっているJAL便で羽田に向かった。

復路の飛行機は南回りのため往路に比べて少し時間が短く13時間ほどの移動になる。移動中の飛行機は、今回は少し疲れたので眠れるかな?と期待し、電気を消して試みたが、やはり今回も同じで眠れなかった。

ただおかげでたまっていたデスクワークも半分以上は消化することができ、何とか帰国後の週末作業で遅れを取り戻せるかなというところまで進めることができた。

そうこうしているうちに機内で2回の食事をいただいて、羽田空港に到着。座り続けた腰を伸ばして、大きく息を吐いて日本の空気を吸って安心した気分になれたのだが・・・まだまだそれで終わらないのが又右衛門である。

 

今回の渡欧でとても大事なバッグを置き忘れ、飛行機に搭乗する前に他の乗客に教えていただいて何とか難を逃れられた。またナーセリーに財布入りのウエストポーチを忘れたが、ナーセリーから連絡があり、無事に手元に戻ってきたということもあった。そんなこんなでも何とか無事終えられ帰って来ることができたと思っていたが、最後の最後、羽田のターンテーブルには、私たちのバッグの姿を見ることができなかった。

JALの係員の方にお聞きすると、パリを通過した記録が残っていないので捜索中ということであった。バレンシア出国時に誤った情報として「Visit Japan」がないと入国できないと言っていたのが、荷物になってしまったと苦笑いをしながら、ロストバッゲージの手続きを行い、おかげさまで身軽に羽田空港から伊丹空港へ移動することができ、無事に帰宅することができ、久し振りに湯船につかりながら、10日間のイギリス、スペインを振り返り、多くの気づき、素晴らしい植物、人、技術、製品に出逢うことができた大変意義深いものであった。

今回は、現在は他社に勤める長男であるNobuhiro氏をアシスタントとして帯同させて、社会人の先輩として、しっかり学んで、会社の役に立ててきたであろうかなどの確認をしたが、明らかに私の同じ年の時よりはしっかりしていたと言えるであろう。
今後については本人の意思次第を優先した選択であるべきと思っている。そしてどのような選択であっても、自らの信じる道を実直に進んでいけば良いであろう。そしてその活動の中において、社会が間違った方向性に向かおうとした時に、大きな声でNO!と言い、歯止めをかけ、正しい方向性に軌道修正できるような人になっていってくれればと思う。それを達成するために頑丈な鎧で包まれた大企業の大軍の一員で進むか、丸腰同然の小さな会社だが、たった一握りしかいないが素晴らしいかけがえのない仲間と共に挑むことの方が達成できるのかを自分なりに判断をし、いずれの道であっても必ず社会に貢献できるような人になっていただければと思っている。

しかし本当にいろんな意味で意義深い渡欧となった。おまけに好きなことして3kgのダイエットまでできて嬉しいばかりである。今回も私のようなものをサポートしていただけた皆様、そして渡欧させていただけている環境を作ってくれているスタッフ、パートナーに感謝である。後はまだ旅を続けるスーツケースが帰って来るのを祈るばかりである。

さてそのような皆さんに甘えながらも、絶対失ってはいけない信念以外は、たまに失くしてしまうこともあるが、まだまだ又右衛門は走り続けますので引き続きご支援よろしくお願いします。

いつもながら日本語がかなり微妙な又右衛門ブログ その欧州編をお読みいただきありがとうございました~~~。gracias!!!!

 

前回のアップが長くなったので、ここはオリーブ以外に実がなるものをいくつかご紹介を。

まずは日本でもおなじみになったジャボチカバ。

試食をしてみたが日本で栽培されているものより、甘いように感じた。

日本にもブドウは多く栽培されているが、このような仕立ては面白い。

下からのぞくと鈴なりの実が・・・・・子供の喜んでいる光景が見に浮かんでくる。

これはピスタチオ。細かい葉が可愛い。今まで何度か輸入経験があり、結構寒い地域でも大丈夫なので用途が多いのではないだろうか。

これはペッパーベリー。Bigサイズ。今はつぼみの状態だが、今後、小さな濃いピンクの可愛い実を鈴なりにつけてくれる。この実は装飾用としても流通していて皆さんに親しまれている。他にも、イチジクや輸入はかなりハードルが高い柑橘系などもある。

 

いずれにしても日照時間が長いスペインにおいて、日本よりかなり生長が早い植物が多いので、その天候をいかして生産される植物を、あらためてご紹介させていただければと思っているのでお待ちいただければと思う。

今回の訪問で気になった植物をいくつかお届けする。

まずはフィカス。大型商業施設など屋内向けの大型観葉植物になる。需要が多いわけではないが、このような大型のものは日本での調達は難しいため、ここぞという時に必要になってくるためあらかじめある程度の準備が必要になる。

これもフィカス。スペインでは屋外の植栽に利用されるが、海外ではしっかり馴化させた、このようなサイズのものが屋内に使われ、とても良い空間を生み出しているので日本においても生きた植物の導入を進めていただければと思っている。

これはオーガスタ。開花した大きな株は日本にはあまりないのではないだろうか?

これはケイバ インシグニス。パラグアイやアルゼンチンが原産となる。それをスペインのナーセリーが輸入したものになる。ダイレクトにパラグアイなどから輸入が良いかもしれないが、あまり輸入が慣れていない方やブローカーを頼った輸入をする方には、スペインで他の植物の積み合わせができるので、効率的な方法かもしれない。

これはドラセナドラコ。枝の部分が壊れやすいため輸送にはかなりテクニックが必要になるが、存在感はあるのでとても面白いと思う。

最後にブラヘア アルマータ。日本でとても人気の耐寒性の高いシルバーのヤシである。スペインにおいても苗栽培がほとんどされておらず、また種もかなり不足している状況のため、将来的にはかなり不足してくるであろう。

 

大きなブラヘアは少し残ってはいるが、土に植わっているので根洗いが必要になってくる。ただこのブログでも何度かアップしているが、ヤシ類全般に根を洗うことは植物にとってかなりストレスとなり、枯死に至ることが多いので、テクニックが必要になるであろう。現在、他国で有効なテクニックの検証中で、良い結果が出てきているので進めていきたいと思う。

 

さ~~いかがですか?この中で気になるものがあればお気軽にお声掛けいただければです~~。

講演などにおいてお話をさせていただいているが、日本に植物を輸入するには余程の特別な理由がない限り、土が付着していてはいけない。それはどのような植物であっても同様である。

 

そして今回は小さなオリーブではあるが根洗いする工程の一部をご覧いただければと思う。

大まかに土を落とし、高圧洗浄にてさらに土を落としていく。

そして奥の方に付着した土は、ノミのような先の尖った道具で丁寧にほじくっていく。

さらに洗浄を行う。

そして細かいところまでチェックを行い、この工程を何度か繰り返し仕上げていく。

 

大きいオリーブになると数名で取り掛かっても3日間作業にかかる。植物にとっても作業をしていただいている方にとっても過酷な作業となる。

そして仕上がったオリーブはココピートに植えられ輸出準備が整う。さらに私たちはこの状態で管理し、発根するまでしばらく養生。そしてサイズに合わせてコンテナを選び、輸送適期を選んで日本に向けての輸出をとなる。

 

かなり丁寧にこの作業を行っているが、植物の健康を損なわず、日本の植物に影響があるかもしれない土を完全除去するには当然のことで、これを迅速かつ丁寧におこなっていくことはプロの作業と言える。ぜひ皆様にもこの大変な作業があることを知っていただきたい。

また私たちと同業の方々も、しっかりこのような作業を現地に方々にしっかり促していただき、両国の植物のことを考えた輸入を心がけていただければと思っている。そしてこの子も日本に向けて養生中である。来日を楽しみにしていただければと思う。

 

スペインにおける代表的な植物と言えば、やはりオリーブである。今回のアップではエルチェ中心に私たちのパートナーのオリーブを主に写真にてご紹介させていただく。

樹齢は約1500年。このずっしり感は半端でない。このようなサイズは現在特別な理由がない場合、採取の規制がかかるため、これからはさらに希少になるのは間違いない。

このようなサイズのオリーブをお迎えしたいという方は、早めに検討されることをお勧めする。

このタイプは主にイタリアにて採取されている。先ほどのどっしりとしたオリーブに比べると、まだ多くあるが、形やバランスが良いものはそう多くはない。個人的にはこのタイプは迫力があり好きだが、日本はどうしても地震や台風が付きまとうので、迎える時には設置に気を遣うことになる。

 

ただ写真のように同じ縦型の中でも、スラっとしたもの。どっしりしたものもあるので多くの選択肢がある。

これは左右に翼を広げたようなフォルムのオリーブ。品種はファルガが多い。これもはじめに紹介したどっしりタイプに比べると樹齢も若く、流通数も多い。ただ中には幅が10mをゆうに超える個体もあり、左右にうねるような枝が個性的なため、選ぶ人によって好みが分かれるであろう。設置の方法によっては、とても面白い植栽ができるのでイメージがあふれてくるであろう。

上記のオリーブに比べると、何となく小さくも感じるであろうが、そのようなことはなく。日本においては十分すぎるぐらいの特大サイズである。写真のもので主に樹齢500年~700年だろうと思われるが、日本の業者によっては樹齢1,000年以上とうたっているところもある。ただ樹齢に関しては幹回りの長さによって大まかに決まるが、栽培地や環境によって成長スピードが異なるため一概に言えずあくまでも目安となる。

この他にも樹齢約100年の「100年オリーブ」などの背丈サイズのオリーブや小さな苗も生産されている。ただ小さなサイズのものは日本でも生産されているので、特別な場合以外は輸入することはあまりない。

 

 

以上、今回訪問したパートナーのオリーブから気になったものをいくつかアップさせていただいたが、まだまだ沢山あるので、ご連絡をいただければご紹介させていただくことも可能であろう。

 

現状、日本に迎えるにはコンテナなどの輸送料金や円安のため好機とは言えないが、高樹齢の古木は、今後増えるとは言えないので、早めの検討が必要であろう。

またこのようなオリーブを扱うことには、賛否両論あると思う。このことに対して現地の考え方は、間伐や開発によって抜いてしまわれ、材木での再利用や炭になるのであれば、このような形で生きたまま移植させ、新天地を探した方が良いだろうという声が多い。

 

そのような背景を注視しながら今後も取り組んでいければと思う。決して植物の想いに背くことがないことを心がけて・・・・・

昨日早朝ホテルを出発し、イギリスのニューキー空港に向かった。

空港到着後少し時間があったので、ホテルが用意してくれたパンをいただいた後、飛行機に乗りこむ。

 

そして定刻にガトウィックに到着。ここからは、国際線が多いヒースロー空港までリムジンバスでの移動である。朝早くチケットカウンターが空いてなかったが、先日までヘルプをしていただいたYUKOさんが丁寧な案内を送ってくれていたので、迷わずにバスターミナルへ。そこで自動券売機でチケットを購入しバスに乗り込んだ。

バスの利用者は多く、ほぼ満席状態で出発。約1時間強でヒースロー空港のバスターミナルに到着。通路を通って出発するターミナルに移動。そこで無事にチェックインを行い、スペインのバレンシア空港をめざした。

定刻より遅れてバレンシア空港に到着。しばらくしてANAさんにマイカーで迎えに来ていただき、宿泊地のガンディアへとむかった。ANAさんはとても陽気な方で、色々話しかけてくれていたが私はスペイン語がわからないため、互いが片言の英語で会話をしてみたが、それも厳しく、会話のほとんどは車の窓から観える植物を指さして「Orange!Orange!!」と言っていただけであった。

そしてしばらくしてホテルに到着。チェックインをしているとスペインの私のアシスタントであるMAKIKOさんが到着。半年ぶりの再会することができた。

この日は陽も落ち、遅くなったので、挨拶だけをしていったん解散。その後近くのレストランで簡単に食事をして、少し病院のような感じもするホテルの部屋に戻り、いつものようにパソコンと格闘して、横になった。

朝、ガンディアを出発し一旦北上。カステロンをめざす。そして約1時間半、スペインで最もつながりの深い、パートナーであるVIVEROS CANOSに到着した。

VIVEROS CANOS社は品質の高さが有名であるのと、私も何度も案内させていただいているのでご存知の方も多いだろうが、スペイン産のユッカ ロストラータを選抜や培養を繰り返すことで、高品質であり日本の気候にも対応できる「ブルースワン」「ヒドラ」「メデューサ」を生み出し、リネアリスやリギダその他ユッカ類、ダシリリオン、アガベ・マンガべ各種、サボテンなどの生産する欧州で指折りのナーセリーである。

そして今回の訪問は、今春に日本に到着したコンテナに載せられずにいたユッカなどのチェックと挨拶が主である。
到着後、オフィスでELENAさんたちと、ミーティング。今後の販売方法やサイズについてディスカッションを行い、終了後すぐに圃場(ほじょう)へ向かった。

まずは日本向け養生施設として特別に設置していただいている通称「又右衛門エリア」をチェック。

随分に根がしっかり張ってきているメデューサやブルースワンを確認することができた。

その他にアガベ、マンガべなどの生育状況をチェック。

そして新しいラインナップとして、苗からココピートにて栽培された「ブルースワン」が年内にリリースされる。特徴としては植え替えがないために傷みが少ない。また1行程を省けるため値上がりが続いている生産コストに歯止めがかけられるかもしれない商品になる。乞うご期待である。

そして10月のバレンシアでの展示会「イベルフローラ」にての再会を約束して当地を後にした。

その後、遅めのランチを行い、バレンシアの街中へ。植栽や建物を見学。

その後宿泊地のエルチェに向かう途中、夕食をとるためアリカンテにたちよると、年に一度?のお祭り(パレード)に遭遇し、盛り上がりを感じさせていただいた。

そして再び車に乗り、宿泊地エルチェのホテルに向かう。約30分で見慣れたヤシに囲まれたエルチェに到着。ホテルでチェックインをして、部屋にて明日からのナーセリー訪問の準備を行うことにした。さて明日からエルチェにベースキャンプをおいて、各パートナーを周ることになる。どのような植物に出逢えるか楽しみである。